2010/12/18 津市西郊2010年12月19日 23時59分46秒

年の瀬も押し迫ってきて、何かと気忙しくなってきていますが、
これだけは別。
気分転換も必要とか屁理屈をつけながらそそくさと出かけます。

今回の目的地は津市。
11月20日に松阪市から津市にかけて訪問した日に日没で回りきれなかった、
旧白山町、久居市あたりを引き続き訪ねます。

かなりの田舎で集落間の距離が開いているため、今回も車を使っての移動。
日が昇るにつれ、風が強くなってきましたが、
この時期にしては穏やかな探訪日和でした。

津市森町の鍾馗さん
(津市森町)

先回に比べ、希少鍾馗さんの発見は少なく2体のみ。
写真の鍾馗さん、コワモテの割には衣装の模様など細部に結構凝っています。
右手が欠損しているのでなんとも言えませんが、左手で変なものを
押えつけているのはひょっとしてサウスポー?

2010/11/20 松阪・津2010年11月23日 21時53分31秒

一年でもお出かけには最高の季節、天気も最高の一日となった土曜日、
読者のきりまるさんから情報提供いただいた鍾馗さんの確認も兼ねて、
三重県松阪市、津市を探訪しました。

市町村合併以前は嬉野町、一志町、白山町だった地域です。
山あいで集落と集落の間が離れていて、徒歩ではあまりに非効率なため、
自動車で移動しながらの探索となりました。

駆け足で30以上の集落を巡る強行軍。
ごらんのようになかなかの収穫がありました。


松阪市八重田町の鍾馗さん
(松阪市八重田町)
きりまるさん情報の鍾馗さんとは別物でした。
まだ見落としがあったようです・・・

松阪市嬉野一市一志町の鍾馗さん
(松阪市嬉野一志町)
きりまるさん情報。
こちらの鍾馗さんと同じ家。少し下にあったので、塀の陰で見落としていました。

津市一志町八田太の鍾馗さん
(津市一志町八太)
これもきりまるさん情報。
40cmはあろうかという大きな鍾馗さんです。

松阪市嬉野釜生田町の鍾馗さん
(松阪市嬉野釜生田町)

津市一志町井関の鍾馗さん
(津市一志町井関)

津市一志町波瀬の鍾馗さん
(津市一志町波瀬)


仲良く並んだ鍾馗さん2010年09月04日 23時59分54秒

伊賀市の最終回です。

本宅「鍾馗博物館」の収蔵室では分類を主眼においているので、
写真のように並んでいる鍾馗さんも泣き別れになっています。
右が【0578】、左が【0579】ですが、
実際はこのようにくっついて置かれています。

伊賀市上野西大手町の鍾馗さん
(伊賀市上野西大手町)

同じ鍾馗さんが複数置かれている家は珍しくないのですが、
こうして全然違う鍾馗さん、それもどちらもレア物というのは
結構珍しい例です。

左の鍾馗さんは右手が欠損していますが、
兄弟のような下の鍾馗さんから想像すると、
やはり右手は水平に大きく手のひらを開いて、
「あいや、待たれい!!」とやっていたのでしょうね。

伊賀市東條の鍾馗さん
(伊賀市東條)

浦島太郎風 二題2010年09月03日 23時48分02秒

まだ伊賀市にいます。

郊外の集落で見つけた鍾馗さんですが、
何度見ても腰蓑が浦島太郎に思えます。

伊賀市西明寺の鍾馗さん
【1015】(伊賀市西明寺)

同じく伊賀市内でこんなのも。
伊賀市柏野の鍾馗さん
【0254】(伊賀市柏野)

こちらも腰蓑です。
今は針金を持っていますが、両手に何かを通すように作られていて
もともとは釣竿でも持っていたのかも?


伊賀上野に逗留2010年09月02日 23時39分13秒

ひょんなことで伊賀上野の鍾馗さんを紹介して、
まだまだ紹介したい鍾馗さんがたくさん残っていることに気が付いたので
もう少しこの町に滞在することにしましょう。

伊賀市上野東日南町の鍾馗さん
【0556】(伊賀市上野東日南町)

がっしりした鍾馗さんが多い伊賀市では異色のひ弱な鍾馗さん。
なんとも頼りない手足で、鬼から護ってくれるのかかなり心もとない気がします。
同様の頼りない鍾馗さんはこちらにも。
 【0724】伊賀市上野池町


上野城の南側に広がる旧市街では、あちらこちらで鍾馗さんを目にします。
そして希少性の高い、伊賀上野独特の鍾馗さんが多いのもここならでは。
街並みを散歩しがてら、鍾馗さんを探すには最適の小さな町です。

伊賀上野中心部の分布図
●が鍾馗さんの位置

謎の模様-三重県伊賀市2010年09月01日 23時52分10秒

上野を中心とする、三重県伊賀市はこのブログでも何度も取り上げていますが
珍しい鍾馗さんがあちこちで見つかる、鍾馗探訪には最高!の町です。

伊賀市で見つかる鍾馗さんのうち、かなりの割合で今日紹介する共通の文様が
見られ、何か意味があると思うのですがよくわかりません。

ご存知の方がいらっしゃればぜひ教えてください。

伊賀市東條の鍾馗さん
0579】(伊賀市東條)

胸のところに釣り針状の三本線が入っています。
この鍾馗さんの場合は下向きに三本。

伊賀市上野相生町の鍾馗さん
0585】(伊賀市上野相生町)

この鍾馗さんの場合は上向きなので、草みたいです。

伊賀市上野向島町の鍾馗さん
0844】(伊賀市上野向島町)

下向き、5本線。

伊賀市上野忍町の鍾馗さん
0554】(伊賀市上野忍町)

下向き、2本線?

伊賀市上野愛宕町の鍾馗さん
1122】(伊賀市上野愛宕町)

下向き、4本線


ご覧のとおり、見た目は全然違う鍾馗さんたちの
胸の模様だけが共通で、これまで模様を確認したのは15体ですが、
うち14体が伊賀市内で見つかっており、他の地域では見つからないというのも
謎めいています。
残りの1体は隣町、滋賀県甲賀市)


ひょっとして伊賀忍者の符牒か何か? まさかね。

2010/7/24 炎天下の桑名2010年07月25日 23時57分01秒

この猛暑。
さすがの鍾馗気○いにもためらいがありましたが、
「控えめ」な計画を実行することに。

三重県桑名市の行き残している集落を車で移動しながら探訪しました。

ここ数年、猛暑の地として多治見が全国区の知名度となっていますが
今年は桑名も健闘していて、最高気温全国トップも獲得していたような。

よりによってそんなところへ行くこともないような気がしますが、
駅前あたりをうろうろしていれば、ひょっとしてTVに出られるかも(^^;

国土地理院の国土変遷アーカイブで
終戦直後の空撮映像を参考に
いくつかの未訪集落をピックアップしました。

 赤須賀、下野代、小泉、和泉、西方
 多度町力尾、多度町猪飼、多度町古野

手始めの赤須賀は七里の渡しの南側、揖斐川沿いの町で、
以前に通りがかったときから気になっていたところです。
歩いてみると想像通り、整然と直交する細い道に民家が密集して、
四日市市富田によく似た、昔ながらの漁師町の面影を色濃く残していました。

旧多度町では収蔵室#1000を2体発見。
これで計4体となり、多度町周辺のローカル鍾馗であることが
分かってきました。
多度町猪飼の鍾馗さん
(多度町猪飼)


最後に訪問した和泉は鍾馗さん密集地帯でした。
中心の西福寺に向けて、周囲の家が軒並み鍾馗さんをあげていて、計12体。
希少な鍾馗さん、古い鍾馗さんはないのですが、
最近の新築家屋にも見られます。
何があって各戸が鍾馗をあげるに至ったか、
これだけ多いと一時的な鍾馗ブームがあったような気もするし、
不思議です。


予定通り午前中で探訪終了。
この日の桑名の最高気温は37.2℃
残念ながら?ランクインはならず。
犬だって暑い


2010/6/5 三重県伊勢市、玉城町、度会町2010年06月06日 23時16分45秒

三重県の鍾馗分布は北高南低。
独自の鍾馗でひときわ輝く伊賀市、
特異な鍾馗密集地帯、西日野をかかえる四日市市など、
県北部ではいたるところで鍾馗さんを見ることができますが、
松阪より南ではめっきり少なくなります。

伊勢市も先回訪問した際、中心部(宇治山田市)ではまったく見つからず、
周辺の農村集落でちらほら目にするだけでした。

神道の総本山が控える町ではさすがに民間信仰の雄、
鍾馗さんも出る幕なしか?と思わせる状態です。

そこまで分っていながら、未訪問のところにはあっと驚く鍾馗さんが
待っていてくれるのではないか、と完全にビョーキですが、
伊勢市の周辺部を回ってきました。

集落間の距離が半端でないので、今回の移動は車が中心でした。
午前中に旧町名でいえば、二見町、御薗村、その間の
伊勢市大湊町、神社港(かみやしろみなと)など。
午後には玉城町との境界部から度会町にかけてを駆け巡っています。

結果は今いち。
玉城町内で見つけた2体以外は
ありふれたものしか見つかりませんでした。

以前にも記したことがありますが、
「笑門」の注連飾りが多く見られるところには
鍾馗さんは少ないとのジンクスを裏付けてしまいました。

玉城町小社曽根の鍾馗さん

2010/3/6 尾鷲、海山、紀伊長島+多気2010年03月07日 20時10分36秒

二週連続で週末の天気が悪く、
土曜日は少なくとも午前中は小雨の予報。
どこに行こうか迷いに迷った末、
三重県南部へ出かけることにしました。

これまで、多気、伊勢、鳥羽あたりまで探索したことがありますが
以南はまったく情報なし。
津、松阪以南は鍾馗さんの数も少なくなることから、
これまで足が向かなかったところです。
紀勢道が少し延伸して、
遠い遠い尾鷲も少しは近くなってきたかな。

予報どおり降ったり止んだり、すっきりしない天気の中、
尾鷲から探索スタート。
旧市街を縦横に歩きたおすも、鍾馗の影はなし。
多くの家では軒先に魔除けの札を貼っており、
鍾馗さんを揚げる習慣はなさそう。

尾鷲市朝日町、念仏寺付近
(尾鷲市朝日町、念仏寺付近)


次の目的地は海山町(現紀北町)。
狙いをつけていた相賀付近は家の更新が進んでいるようなのでスルーして、
その先の引本浦へ。
町並みとしての知名度はほとんどありませんが、
古い漁村のたたずまいを色濃く残していました。
海山町引本浦の路地
(引本浦の裏道)
引本浦の三階建て民家
(引本浦・三階建ての船具店)

そしてここで鍾馗を一体発見。
ありふれた新しいものでしたが、三重県最南の記録。


最後の探訪地は紀伊長島(現紀北町)。
こちらは紀伊長島駅から、赤羽川を挟んだ南側に
古い町が展開しています。
残念ながらこちらでも鍾馗さんは見つからず。

以上で予定終了でしたが、
時間が少しあったので、多気町に寄り道することに。
既知の鍾馗さんの撮り直しが主目的でしたが、
立ち寄った集落で初見の鍾馗さんを一体発見。
遠くて写真は今いちでしたが、
なんとか博物館更新につながりました。


西三河から尾鷲まで190km。約3時間。
隣の県ですが、大阪より遠い。
やはり手ごわいなあ・・
熊野、新宮にもそのうち行くのだろうか?

2009/12/13 三重県鈴鹿市・四日市市2009年12月13日 23時45分33秒

12月13日は三重県鈴鹿市と四日市市の市境付近をうろうろしました。
関西本線河曲駅が起点です。
(河曲と書いて「かわの」と読みます。難読)

快晴、微風のこの時期として絶好のコンディション。
気温低めの予報に厚着してきたので、歩いていると汗ばむほど。

北上して国道1号線を采女町で渡るあたりで四日市市に入り、
以降はほぼ市境に沿って北西へ。
東名阪自動車道を越える少し手前で折り返し、
戻りは少し北の県道44号線、8号線に沿って
近鉄の内部駅まで。約30kmのコースでした。

成果は乏しく、初顔の鍾馗さんはなし。
仕方がないので旧聞を。
四日市市貝家町の鍾馗さん

これは、三重県内で五十数体見つかっているにも関わらず、
県外ではまったく見られない内弁慶タイプ。

県内でも地域ごとに細かい差異が見られます。
詳しくは博物館を。