新年おめでとうございます2011年01月03日 21時27分09秒

皆様、あけましておめでとうございます。


しばらく続けていた毎日の更新が途切れてしまいましたが、
コンセプトは変えずに引き続き鍾馗さんの情報を発信していく所存ですので
今年もお付き合いお願いいたします。

一年前、年始にマニフェストのようなものを宣言していますので、
その総括から・・

1.博物館サイトのリニューアル
  普通に訪問される方にとって、あまりにも見づらく、敷居が高いので
  魅力をわかっていただける様、いろいろ改良を考えています。

  ↓

  基本変わってないですね~
  相変わらずわかりにくいとの評価をいただいていますが、
  「街でよく見る鍾馗さん」のコーナーを設置、わずかながら改善したということで
  大甘で 

2.鬼師さんインタビュー!
  鬼師の方にお話を伺えば、いろいろなことが見えてきそうですよね。

  ↓

  インタビューはありませんが、浅田瓦さんの工場見学会を記事にしたということで
   にさせてください。

3.特集記事の掲載
  3本くらいは博物館にアップしたいなと・・

  ↓

  「毘沙門天」一本にとどまりました。
  せめて「八幡系」はまとめたかったな~
  途中からみちくさ学会の寄稿を始めたし・・ とか言い訳してても × ですね。

4.歩くぞー
  これは今でもやってますが、基本ということで。
 
  ↓

  2010年の探訪歩行距離は 1,037 km。
  一昨年は 1,500kmを超えていたので、かなり減りました。
  猛暑で夏場にあまり出かけられなかったせいもありますが、
  主な分布地を歩いてしまったので、あまり歩くのに向かないところばかり
  残っていることもありますね。 一応  かな。


かなり手前味噌な評価でも1勝1敗2分け
今年の目標宣言はもう少し慎重にしたほうがいいかも。

2010/12/30 京都伏見2011年01月04日 23時50分27秒

ストリートビューの解像度がアップしたことは12月31日の記事に記載しましたが、
これでしばらくパソコンの前で遊んでいたら、結構鍾馗さんのメモが増えました。

そうするとどうしても実地で見てみたくなってしまいます。

暮れも押し迫った30日、家族を誘って京都へ行ってきました。
昼まで一緒に街をぶらついた後、家族と別れて伏見方面へ。
冷たい雨のぱらつく中を中書島から藤森まで、
ストリートビューでチェックした十数体を見て歩きました。

解像度が向上したといっても、明らかに平凡なものか、そうでないかが区別できる程度なので、後は実物を見るしかありません。
十数体のうち半分程度は後者のため、結構期待していました。

ところが残念ながら結果はすべて既知のもの。

伏見周辺は京都市中の影響下にありようで、
#050を始めとするおなじみの鍾馗さんばかりでした。
ぼんやりした図像に、期待をふくらませすぎていたようです(^^;

一方でストリートビューでは10mおきくらいで撮影しているので、
鍾馗さんのような小さいものは挟間で死角に入ってしまうことがあり、
歩いてみるとストリートビューでチェックした倍くらいは見つかるようです。

やっぱり歩くにしくはないようですね。


寺の鬼

寺の鬼 拡大

伏見の寺でみかけたもの。
お寺が鬼瓦でない鬼を屋根に上げるのは初めて見ました。
こんなのを通りに面してあげられているので、
向かいの家では当然のごとく鍾馗さんを対抗させていました。

カメラを買ってしまった2011年01月06日 20時59分11秒

自分がカメラに求めるものは「遠くのものを大きく写せること」
これに尽きます。

現在のメインカメラはPENTAXのK20Dに55-300mmのレンズ。

私の腕には過ぎたカメラで、浮気はしのびないのですが、
遠い遠い鍾馗さんを写すためもっと長いレンズをという煩悩に抗えず、
秋に出たCanonのコンデジをゲットしました。

購入した「PowerShot S30X IS」は望遠側がなんと840mm。
一眼でこんなレンズはとても手が届かないし、
仮に買ったところで重くて始末に負えません。
コンデジは画質の問題はあるにせよ、私のためにCanonさんが出してくれたのかも。
しばらく迷った後に買ってしまいました。

鍾馗さん用カメラはこれで4代目。
Canon PowerShot S1IS → Pentax K100D → Pentax K20D、PowerShot S30X IS

せっかくなので各カメラで撮影した画像を並べてみます。
同じ鍾馗さんの画像を原寸で300 x 300ピクセルに切り出したものです。
手ブレで見苦しいですが素人撮影につきご笑覧ください。

豪邸の屋根のてっぺんにあり、広い前庭を隔てての撮影。
鍾馗さんまでの距離は40mといったところでしょうか。
焦点距離はいずれも35mm換算の値です。


2005年撮影、初代です。画素数と焦点距離からこのサイズでしか写りません。
扱いやすいカメラでしたが、これでは表情はよくわからない。


2006年、テレコンバーターを装着。結構よく写ってる。


2007年に一眼に買い換えました。この写真は手ブレですが、
今思えば600万画素は手頃で失敗が少なく、扱いやすかった。


2009年に買い替え。レンズも評価が高かったPENTAX純正を購入。
1400万画素にアップしてぐっと大きく写せるようになりましたが、
デリケートでなかなかビシッとは写りません。
少しでもシャッタースピードをかせぐため、ISO400を常用していますが、
こうしてみると画質は今いちですねー。


今回購入したカメラです。
この大きさは感動ものですが、画質は・・・・
小さな素子に高画素を詰め込んだ無理やり感はあるなあ。
これはISO200ですが、常用はもう少し低感度にすべきでしょうね。

いずれにせよ、カメラをしたり顔で評価する前に、
もう少し修行して腕を磨かないとね。

2011/1/4 知多半島2011年01月11日 21時56分14秒

三が日も終わって時間ができたのをしおに、
新品のカメラを持って、知多半島をぐるっと車で一回りしてきました。

これまで、距離が遠くて満足な写真が撮れなかった鍾馗さんを再撮影するのが目的。

最初の目的地は美浜町河和。
美浜町河和の鍾馗さん

以前の写真はこちらにあります。多少大きくなりましたが
目ざましく改善というほどではないなぁ・・・


河和から山中を抜けて豊浜に向かう途中の岩屋集落は未訪。
知多四国札所の岩屋寺周辺に古い集落があったので立ち寄ったところ、
こちらの鍾馗さんが見つけることができました。
南知多町山海の鍾馗さん

これといった特徴のない鍾馗さんですが、鬼瓦と一体になっていて、
愛知県ではあまり例がありません。
新発見の鍾馗さんはこの日はこれが唯一。


豊浜での目的はこちらの鍾馗さん。
南知多町豊浜の鍾馗さん

漁村特有の密集集落のただ中で棟の上にあるため、
地上からはほとんど見えません。
愛知県には珍しくお寺鍾馗だったので、集落の裏手の高台にあるお寺に
上がる坂道から運よく見つけましたが、何しろ撮影ポイントがない。
今回もあちこち探しましたが、お寺の門前からのこのショットがせいぜい。
逆光も手伝って、今回も討ち死に(;;
自らの腕前が呪わしいですね~。次回は三脚持参だな。


次は内海のこちら。
南知多町内海の鍾馗さん

前回はフィールドスコープまで動員してがんばったのですが不満足で、
今回再訪したところ、斜めではあるものの結構近くに撮影ポイントがありました。
好天も幸いしてこれはまずまず。


つぎは上野間のこちら。
最初の河和の鍾馗さんとは兄弟ですが、ワイルドさはこちらが上。
美浜町上野間の鍾馗さん

先回よりはかなりましな写真になったような気がします。


次はこれまで何度もチャレンジしたこの鍾馗さん。
常滑市森西町の鍾馗さん

改善はしていますが、なんとなくすっきりしない出来ばえ。
もともとはっきりしない顔の鍾馗さんなんですね。


つづいては知多市日長のこちら。
知多市日長の鍾馗さん

これまで常用しているPentax K20Dと両方持っていったのですが、
この鍾馗さんの撮影ではK20Dに軍配。
PowerShot S30X ISはISO400を使用したせいもあって、
ノイズは多いはコントラストがどぎついはでだめでした。


最後の鍾馗さんはこちら。
東海市大田町の鍾馗さん
初めて見つけた際は横から撮影して通り過ぎてしまったので
再訪しました。背景からわかるとおり、実際には45度傾いています。

こうしてないがしろにされている鍾馗さんは多いのですが、
横に傾いているのはまだいいほうで、上を向いたり、真下を見たり、
壁を向いたりしているとお手上げです。

2011/1/15 鴻池新田~香里園2011年01月18日 23時16分59秒

寒波が迫るなか、今年初めての本格的な探訪として、大阪に出かけました。

雪道ドライブはあまり歓迎できないので、電車です。

JR学研都市線(自分には片町線のほうがしっくりきますが・・)鴻池新田駅から
北上、萱島駅付近からは京阪本線に添うように香里園駅までを歩いてきました。

この時期としては風も少なく穏やかな天気に恵まれました。
ただ終日曇天。冬の曇り空では光量不足となって、望遠撮影は非常に厳しい。
この日の写真もなかなかまともな出来は少なく、帰宅してからのチェックで
肩を落とすこともしばしばで、この日もぼんやりした手ブレ写真ばかりでした。

歩き出してまもない、大東市灰塚と同じく諸福が大ヒットでした。
次から次に鍾馗さんが見つかり、探訪人は大忙し。
今回はカメラ2台を持参したので、忙しさに拍車がかかります。
2集落で18体を発見しました。

大東市灰塚の鍾馗さん
大東市灰塚

大東市灰塚の鍾馗さん
大東市灰塚

大東市諸福の鍾馗さん
大東市諸福

ところがその後はぱったりとペースが落ち、門真市、寝屋川市では
ほんのわずかな鍾馗さんを発見するにとどまりました。

時間に余裕があったので、淀川の北に向かい、だいどう豊里駅から下新庄までを
歩きました。これはストリートビューで見つけた鍾馗さんの確認です。

ストリートビューの鍾馗さんははずれでしたが、こちらの鍾馗さんが見つかりました。

東淀川区新庄の鍾馗さん
東淀川区新庄


関西各地をかなり歩いてきて、他府県ではなかなか未訪地も
少なくなってきていますが、大阪府だけは少し遠いこともあって
まだまだいきたいところが沢山残っています。
あとは時間とお財布が許す限り、巡り尽していきたいですね。

【墓碑銘】失われた鍾馗さん2011年01月19日 00時25分15秒

鍾馗さんは基本的には減る一方です。
再訪してなくなってしまったことを知ることはしばしばで、
なんとも寂しいものです。

ここ最近、失われたと思われる鍾馗さんを紹介いたします。
上京区五辻通の鍾馗さん【消失】
京都市上京区五辻通 【0203

風化して鍾馗さんだかなんだかわからない、木彫りのちいさな鍾馗さんでしたが、
家の改修に合わせて撤去されたのではないかと思います。


上京区六番町の鍾馗さん【消失】
京都市上京区六番町 【0595

服部さんの著書でも紹介された京都には珍しい大棟の鍾馗さん。
最新ストリートビューで見ただけなのですが、なくなっています。
こちらも家の改装に合わせて取り外されてしまったのでしょうか。


知多市新知の鍾馗さん【消失】
愛知県知多市新知 【0005

車で通りがかっただけですが、この家があったはずの場所には建売住宅が
数棟建っていました。建替えられてしまったようです。


西尾市瓦町の鍾馗さん【消失】
愛知県西尾市瓦町 【1068

こちらの家はま新しい新築戸建て住宅に替わっていました。
鍾馗さんは影も形もありませんでした。


ほとんど省みられることもなく消えていった鍾馗さんたちへの
ささやかな手向けのつもりです。


2011/1/22 名古屋2011年01月23日 23時11分52秒

この週末は準備不足で、先週に引き続いて目論んでいた
大阪遠征は取りやめ、
昼前からゆったりと名古屋市内を歩いてきました。

しばらくご無沙汰していたので、出発地はこちらに決定。

もともと名古屋市で鍾馗さんが多く見られるエリアは
南部の緑区、南区の一部地域に限られるので、
千種区のこのあたりを選んだ時点で鍾馗探訪の結果は決まったようなものですが、
今回のねらいは「スペシャルカレー!」なので、これでいいのだ。

アビーロードさんで、恋しいカレーを堪能し、コーヒーで一服したのち、
よっこらせと出発。

現在の地図と、1945~46にかけて米軍が作成した地図を見比べながら、
古い民家が残っていそうなところをたどって歩きます。
当然のことながら、地下鉄も通る便利で閑静な地域ですので、
戦災を免れた地域でも、ほとんどの住宅は更新されています。

大久手(千種区)、吹上、荒畑、御器所、滝子(以上昭和区)、中山町、雁道、船原町、薩摩町、大喜町(以上瑞穂区)とたどるものの収穫はなく、ぼうずを覚悟したころ、
最後に訪ねた井戸田町で見つけたのが下の鍾馗さんです。

井戸田町の鍾馗さん

植え込みや建物が邪魔になって撮影ポイントがあまりなかったのですが、
左足は裸足です。

井戸田町の鍾馗さん

反対から見たところ。
右足も踏み出した膝は剥き出し。

張飛のようにワイルドなイメージの鍾馗さんですが、
中国の官服を着用するのが基本なので、はだしは意外に少ない。
全体に手作り感の高い、見つけてうれしい鍾馗さんです。


この鍾馗さんが見つかった瑞穂区井戸田町は戦災に遭わず、
古い地割りが残されています。地図を持たずに入ったら迷うことうけあい。
おそらく戦前からと思われる民家が点在し、
なかなか良い鍾馗さんも見つかっています。

今回の訪問が3回目でしたが、また新しい発見がありました。