寺本仁兵衛の鬼瓦2013年11月19日 23時00分28秒

11月16日の探訪中、近江八幡市江頭町の長光寺の前を通りがかると、
通りに面した装飾瓦が目に入りました。

江頭町 長光寺の装飾瓦 菊水

菊水だと思うのですが、うねうねとして
あまり見かけない造形です。

横に回ると銘が入っていて
長光寺の装飾瓦 菊水 横の銘
「瓦仁 宗三作」

奥に見える山門の瓦もとても装飾的です。
長光寺の装飾瓦 山門四隅の仙人?
天女?

江頭町 長光寺 山門鬼瓦の銘
山門の鬼瓦にも同じ銘がありました。

江頭町 長光寺 山門
山門は質素な作りなのですが、瓦は凝りに凝っています。


山門に誘われるように境内に入ると、大きな鬼瓦が目に入りました。
江頭町 長光寺 旧鬼瓦

当然のごとく横をチェック。
江頭町 長光寺 旧鬼瓦 銘 寺本仁兵衛

くっきりと「寺本仁兵衛」の銘が入っています。
寺本仁兵衛は八幡瓦の元祖と言われる人物。
といっても歌舞伎役者のように代々の名乗りです。
こちらの記事もご覧ください。

反対側には
江頭町 長光寺 旧鬼瓦 天明二年
「天明二 壬寅ノ二月」 1782年です。

かわらミュージアムの巨大鍾馗さんが
文政11年(1828) 五代目仁兵衛の作品ですが、そこから五十年近く遡るので
四代目か三代目の作品といったところでしょうか。

若奥様、奥様に話を伺うことができました。
本堂は平成に入って葺き替えたが、古い瓦が立派だったので残すことにした。
鬼瓦の片割れは近江八幡のかわらミュージアムに収蔵されているそうです。

山門は少し時代が下がって、天保十二年(1841)頃の建立とのこと。
だいぶ柱も傷んできて、そろそろ修理が必要だと思っているそうなので
「瓦は大事にしてくださいね」とお願いしたところ、前にも訪ねてきた方が同じことを言っていた、と笑っておられました。

江頭町 長光寺 旧鬼瓦 寺本仁兵衛銘
これは下り棟の旧鬼瓦らしく、これも寺本仁兵衛の銘入り。
境内の随所に置かれています。

江頭町 長光寺 旧庫裏の飾り瓦
これは庫裏にあがっていたそうで、正体は不明です。



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