2013/11/16 滋賀県 ― 2013年11月18日 22時05分35秒
先日の第三回八幡系ツアーでは5人10コの眼で探した結果、
再訪地にも関わらず結構な数の新発見がありました。
自分の眼が節穴だということが証明されたようなもんですが、
一方では訪問したところでも探せばまだまだあるのだと勇気づけられました。
かなり行き尽くしたつもりでいた自分にとっては新たな刺激となり、
さっそく滋賀県内の既訪問地で、お寺が複数あって、
あまり鍾馗さんが見つからなかった、といった条件で集落をピックアップし、
再探索に出かけてきました。
これまでの探索は集落を順番に歩いてたどっていくスタイルなので、
どうしても一筆書きコースでお寺を結んで、駆け足で抜けてしまいがちでした。
そこを反省して、一つの集落をなるべく時間をかけて、ゆったり回ることに。
上の地図は一例ですが、丁寧に歩くことで新たな発見が確かにあります。
訪問したのは以下の8か所。
1.草津市下笠町
2.守山市勝部
3.野洲市中北
4.野洲市北
5.近江八幡市江頭町
6.近江八幡市南津田町7.近江八幡市牧町
8.近江八幡市加茂町小西
それぞれで大なり小なり収穫があり、すっかり嬉しくなりました。
予定ではもっと行こうと思っていましたが、日没サスペンデッド。
これが精一杯でした。
1.草津市下笠町
#652に分類予定ですが、洗練された印象の掲載鍾馗さんに比べて
いかにも素朴な雰囲気です。別種登録が適切かも。
3.野洲市中北で見つけた鍾馗さんですが、同じく#652に分類予定。
2.守山市勝部
手持ちの地図(SuperMapple degital V14)には守山駅に近いあたりに
安楽寺というお寺が記載されていました。
現地で見渡してもそれらしいお寺がありません。
マンションとその駐車場に化けていました。
それでも伝統様式の民家がぽつりぽつりと残っていたので
お寺跡の駐車場から見渡してみると、
いました! それも八幡系の流れをひく手びねり鍾馗さんです。
新種。#1524で博物館に掲載。
現地の様子はこんな感じです。
4.野洲市北
この鍾馗さんは再録(#548) 和風八幡系。
滋賀県はお寺鍾馗が多いので、お寺では境内に入ってみるのが鉄則です。
境内からしか見えない鍾馗さんは数多い。
ついついパスしてしまうことが多いのですが、この日はまめに侵入(^^;
大阪や奈良に比べると開放的なお寺が多いのが助かります。
そんなわけで入り込んだ北集落の西遊寺境内から見つけたのがこちら。
新種。#1525で博物館に掲載
5.近江八幡市江頭町
ここ江頭町ではお寺で寺本仁兵衛の鬼瓦を見ました。次回記事にします。
新種。#1526で博物館に掲載
この鍾馗さんは道路から称讃寺越しに目に入りました。
もっと近づきたくて、しばしうろうろしましたが、結局不可能。
おうちに入れていただくしかなさそうですが、豪邸なので気後れしました。
さらに入りこんだ路地の突き当りの家で、純八幡系発見!
一見したところ野洲市木部の優品(#793)と共通点を感じました。
普段はあまり個人宅に入り込まないのですが、
外からの撮影では角度が限定されるため、
このときはかなり興奮して庭に入り呼び鈴を押しました。
ご不在だったので写真だけは撮らせていただこうと、
改めてカメラを取り出すと動かない。
(;一_一)(;一_一)(;一_一)
バッテリー切れ・・
こういう時に限ってスペアも持っていない。
この日は車で移動していたので幸いでした。
ただちに近江八幡駅前のケーズデンキに向かい、バッテリーを無事調達。やれやれ。
でも日の短いこの時期、1時間のロスは痛かった。
かなりの優品だと思うのですが表現がおとなしく、#793のような最優品には
及ばないようです。
新種。#1527で博物館に掲載
6.近江八幡市南津田町
隣の船木町とは境目なくつながっています。
かなり古い家の多い大きな集落なのですが更新も進んでいて
今回二体が失われたのを確認しました。
この鍾馗さんは再録(#547)
鍾馗さんも、にらみつけている正覚寺も船木町です。
この鍾馗さんも再録(#529)。真念寺をにらんでいます。
7.近江八幡市牧町
この日のハイライトがこちらで、
もともと7体の鍾馗さんを記録していたのですが、この日はさらに8体を発見。
どこを見ていたんだろうと思いますが、鍾馗さんだらけでうれしい悲鳴。
マップに鍾馗さんの位置を示す★があふれました。
棟続きの母屋の大棟に鍾馗さんがあがっているのは知っていたのですが
隣の軒にもひっそりとこの素朴な鍾馗さんがあげられていました。
新種。#1528で博物館に掲載
この鍾馗さんを撮影した時に畑の畝を飛び越えようとしたら、
ポケットに入れていたスマホが飛び出してアスファルトに落下しました。
やっても~た~とあわてて拾い上げると傷はついたものの動作は正常。
やれやれです。
バッテリー切れに続き、粗相の多い一日。
この鍾馗さん、きわめて見つけにくいところにありました。
お寺の正面の家なので、まじまじと見ていて目に入りましたが
そうでなければまず見つけられなかったと思います。
こんな位置。増設された手前の部分の屋根の傾斜が母屋と違っているのがネックで
はなはだ見えにくくなっています。
鍾馗さんも庇の下からのぞき込むようなポーズを取っているのがご愛嬌。
いつも携帯しているボールペンが見当たらず、車に置き忘れたかと
思っていたら、探索終了して車に戻っても見当たりません。
さてはスマホを落としたときにペンも落としたのかと思い当り、
スマホを落としたところまで戻ると、道の真ん中にペンが落ちていました。
拾い上げて辺りを見渡すと、ありゃまた鍾馗さんを発見。
さらに少し歩をすすめるとまたあるじゃありませんか。
それも見たことのない鍾馗さん。
新種。#1530で博物館に掲載
最後におまけみたいな形で出会った鍾馗さんがこれですから、嬉しくなります。
長くなりました。お付き合いありがとうございます。
新たな活力が湧くような、楽しい探索でした。