インド点描(1)2014年03月16日 01時15分12秒

お久しぶりです。
今週初めからインド南部の街、バンガロールに来ています。
昨年7月からのインド詣で、9月、2月、そして今回ではや4回目。
今回は今月末までのちょっと長丁場で、鍾馗さんに会えないのが悲しいです。

仕事なので、ホテルと仕事場をタクシーで往復するだけの味気ない旅ですが
その中で見かけたインドをちょっとだけご紹介していきます。

バンガロールは高原にあるため、いわゆるインドのイメージの酷暑とは
ほど遠く、真夏でも35℃までいくことはなく、街には緑も多いため
ガーデンシティと呼ばれていて、インド人からは過ごしやすい
あこがれの街とみられているそうです。

それでも日本人から見ればやはりインド。初めて訪問して街を行くと
カルチャーショックの連続です。

乗用車に混じって超鈍足のおんぼろトラックやほとんどドアのないバス、リキシャと呼ばれる原付に幌をつけたような三輪タクシーといった乗り物と人
さらに各種の生き物があふれる道路がまずはびっくり。

生き物でいちばんよく見かけるのは犬ですが、ほぼ100%は放し飼いで
野良犬なのか飼い犬なのかよくわかりません。

日本で見るような純血種はほとんどいなくて、みなスマートです。
夜はこんな感じで道端に熟睡しています。
ちゃんと車の来ないところを選んでいるのが賢いなと思います。

熟睡する犬

(3.16追記)
ちなみに人間もよく似た感じで路上で寝ています。
さすがにちょっと写真は撮れません・・


ついでよく目にするのが牛。


牛のお散歩


親子で道路をのんびりお散歩中。

牛が道端で放し飼いされているというだけで、かなりカルチャーショックです。
さすがに野良牛という訳ではなくて、一応飼い主がいるらしく、
そこらじゅうを気ままに放浪しているわけではなく、
毎日通るとだいたい決まった場所で目にします。

ご存じのとおり、ヒンズー教で聖なる動物とされているため、
市街地のメインストリートでも我が物顔にゆったりとふるまっていて
せっかちなインドのドライバーも、牛にクラクションを鳴らすことはなく、
静かに牛様が通り過ぎるのを待っています。

インド人は動物だけでなく植物も、命を大切にするようです。
日本人がペットを愛するようにべったりと可愛がるのではなく、
ほとんど無関心に、同じ場所に共存しています。
人間が犬を構うのをほとんど目にしませんし、逆に犬たちも周りの人間には
ほとんど無関心で、ほとんど吠えるのを聞きません。

道端はゴミだらけで、自分たちの感覚で見ると、
もう少しきれいにしようと思わんのかとつい思ってしまいますが
犬や牛がゴミから食べ物をあさっているのを見ると、
これもインド人流の動物との共存術なのかもしれないと思えてきました。

インド点描(2)2014年03月16日 23時12分09秒

バンガロールでは住宅街にある安ホテルに泊まっています。

ベッドはこんな感じ。
詰めの甘いベッド

余裕で二人寝られる広々としたサイズ。
部屋もベッドルームとリビングに小さなキッチンとトイレ、バス付で
日本のビジネスホテルなら4部屋くらい楽々とれそうです。

ただ、このベッドちょっと変で、
詰めの甘いベッド

マットレスと宮(後ろのついたて)の間に隙間があります。
枕をのけてみるとその下に
詰めの甘いベッド

クッションが並んで、二段に敷かれています。

詰めの甘いベッド

要は、両側にサイドテーブルを据え付けたのはいいが、
マットレスのサイズが大きすぎて、入らなかったのですね。

その結果、隙間ができてそこはクッションをたくさん入れて埋めてみました。
さらに片側のサイドテーブルの引き出しは使用不能になりました。

詰めの甘いベッド

インドの人の仕事は街でも仕事でも、
この手の詰めの甘さが随所に見られます。

このホテルはデザイナーズホテルということで、随所のデザインに凝っていて
流しのシンクもおしゃれなのですが、排水溝があまり低くなっていないので
必ず水が残ってしまいます(^^;

ほんの一部を見て、十二億人の人に一般化してはいけませんが
やっぱり国民性かな。

でもそんなインドの人たちがかわいらしく思えてきた自分がちょっと怖い。

インド点描(3) ホーリー祭2014年03月18日 23時51分07秒

昨17日は、ホーリーというインドの年に一度の盛大なお祭の日でした。


この日ばかりは会社や学校も休みになって、
誰彼となく色水をかけ合って大はしゃぎするという、
馬鹿馬鹿しくも無邪気で、とっても楽しそうなお祭りです。
しかも普段は酒を飲まないヒンドゥー教徒が、
この日ばかりは酒を飲むというのです。
年に一回しか飲まない酒・・
どんな風に酔っ払っちゃうんでしょう?
毎日のように飲んでいる自分には想像もつきません。

でもこの日は月曜日。
勤務先も通常出勤で、通勤経路の道筋も普段と変わった様子はなし。
会社についても誰も浮かれた様子はありません。

近くのインド人に尋ねると、
「あれは北インドのお祭りで、南のバンガロールでは盛り上がらないよ~」

がっかりです

でも、たまにこんな人が通りがかるのを目にしました。

ホーリー祭 参加者

どこかで盛り上がっているんでしょうね~

インド点描(4) バンガロールを徒歩でうろうろ 前篇2014年03月20日 01時11分23秒

16日はインドで初めて迎える休日でした。
インドの休日、といってもローマの休日みたいに
ロマンチックなことがあるわけでもなく。

これまで、街を歩く機会がなかったので、思う存分歩いてみることにしました。
目標はふたつ。
1.広い道路を横断する技術を身につける
2.駅で切符を買う

なんじゃそれ、と思われるかもしれませんが
インドのことを多少ご存じの方であれば、そう簡単なことではないことが
お分かりいただけると思います。

歩いたルート バンガロール

歩いたルートはこんな感じ。
東南隅がホテル、西端が駅です。時計回りに歩きました。
総距離約15km。
なんとなく中心街をぐるっとひとめぐりというところでしょうか。

ホテルからしばらくは、こんな感じの比較的静かな住宅街が続きます。

住宅街の裏道

住宅街の裏道 バンガロール

西に進むにつれ、徐々に町の雰囲気が変わって、
雑然とした下町の風情になってきました。

表通り バンガロール
こうした、錯綜した大通りも何本か横断に成功。
地道に待つか、地元民にくっついて急いで渡るか。
クラクションはばんばん鳴らされますが、インドではあいさつ代り。
気にしない気にしない。
第一の目標はクリアしました。

家族連れ バンガロール Chickpete

まるで(昔の)秋葉原みたいに、雑然と小さな電器屋が立ち並ぶ
電気街に入りました。
地図では中央下の"HALSURPETE"と書いてある辺りです。
日曜日なので休みの店が多いのですが、
人通りが多く、にぎやかになってきました。

路上の牛 バンガロール Chickpete

そんな賑やかな町にも唐突に牛がいます。
何もせずに佇んで、哲学していました。
さすがインド。

路上の牛 バンガロール Chickpete

すぐ近くでは生ゴミをあさる牛。

街に生ゴミが山と積まれている景色をよく見ます。
なぜこんな人通りの多いところに放置しておくのだろうと、
怪訝に思っていましたが、どうもこういうところに
牛をはじめ犬やロバ、カラス、たまに人間が群がっているのを
目にします。
ひょっとしてインド式の循環型社会なのかもしれません。

(つづく)

インド点描(5) バンガロールを徒歩でうろうろ 後篇2014年03月21日 00時48分29秒

つづきです。

電気街を抜けると今度は繊維街というのでしょうか、
「シルク」とか「サリー」とか看板に掲げた店ばかりになってきました。
ここは人があふれていて、女性や家族連れが目立ちます。
といっても街は雑然としていて、生ごみのすえた匂いが
あちこちにただようのはやはりインド。
そんな中でも裸足の人が結構多いのには驚きます。
鍛えられているんだろうなー

地図では「CHICKPETE」のあたりです。

寝る犬 バンガロール Chickpete

ここにも寝る犬。
通行人のことなどお構いなしで、通行人も気にする人はいません。
自然な共存。


移動式寺院(山車?) バンガロール Chickpete

移動式のヒンドゥー寺院。撮影した場所が悪くてよく見えませんが
車輪がついています。山車のようなものですね。


ヒンドゥー寺院と選挙ポスター バンガロール Chickpete

こちらは普通のヒンドゥー寺院。
割と大きな方で、色合いもシックな方です。
前に見える、おじさんが並んだ旗のようなものは、
街のあちこちで似たものを頻繁に眼にします。
おそらく、政党のポスターみたいなものではないかと思いますが
確かめていないのでわかりません。
政治家の顔が濃いのは日本も同じですが、
彫りの深い顔に黒々とした口髭を蓄えた顔が並ぶと圧倒されます。


モスク バンガロール Chickpete

イスラム教徒は人口の10%強くらいだそうですが、
モスクは結構目にします。
ホテルにいても早朝から、中近東風の音楽がどこからか聞こえてきます。

そうこうするうちに駅に着きました。

バンガロールシティ駅
バンガロールシティ駅

目標その2、駅で切符を買う。
バンガロールから急行で2~3時間のところにマイソールという古都があって
電車も頻繁に出ています。
翌週の切符をゲットするために予約用の窓口を探しますが、
どうも表示がはっきりしないため、しばらく駅構内をうろうろしました。
できれば外国人旅行者専用の窓口がないかと思ったのですが
見当たらず、ツーリスト用総合窓口と表記されていたブースもクローズ。
仕方なくインド人がひしめく普通の予約窓口に並びました。

ところが、並んでいてもどんどん横から割り込んできます。
道路と一緒だ・・・
弱虫外国人はなすすべもなく横入りされていると、
後ろに並んでいるおっさんが何か怒鳴りながら身体を押し付けてきます。
何を言っているのかは全然わかりませんが、
「密着して横入りされるな!!」と言いたいのはわかる。
少し前の人との距離を詰めて誠意を見せたものの、
おっさんはそれでも納得できないらしく、横入りした人と口論を始めています。
最終的にはおっさんは自ら横入り組に転身し、
さっさと切符をゲットして去っていきました。

ようやく窓口にたどり着いてカードを出したら、
冷たくも「カードはだめ」。現金の持ち合わせも少し足りません。
駅構内にATMは見当たらず、どこかで探してまた駅に戻り、
再度おっさんと密着して並ぶ気合はもうありませんでした。
なんて軟弱な日本人・・・

気を取り直して、駅を出ました。

駅前のバスターミナル。

バンガロールシティ駅のバスターミナル

巨大でした。出口では何十台と言うバスが渋滞しています。
バンガロールの街中のバス停は、系統表示も時刻表もありません。
ここもそうだとしたら、よそ者にはとても乗れそうにありません。


帰り道は行きより北側の一角を通って帰りましたが
こちらの方は官庁や公園が多い一角で、静かで平和ですが
面白味にはちょっと欠けました。

MGロード(MGはマハトマ・ガンジーのこと)はバンガロールの繁華街。
街の雰囲気はおしゃれで、行きに通った下町とは全く違います。
ここなら日本人にも安心して買い物ができます。

ブリゲートロード バンガロール
MGロードと交差するブリゲートロード

下町の女性は多くがサリーでしたが、このあたりでは
スカートやジーンズの女性が多く、集まる客層も違っているようです。


インド点描(6) 殺生2014年03月22日 00時02分08秒

バンガロールでは動物と人間が自然に共存しているのは
前に書いた通りです。
木々も大事にされていて、日本なら保存樹指定されそうな大木が
街のいたるところで見られます。
中には道に覆いかぶさったり、車線をふさいだり、
渋滞に拍車をかけている樹も多いのですが、だから切ろうということには
ならないみたいです。

虫すらも殺すのはあまり好かないらしく、
タクシーの中にはよく蚊が紛れ込んでいるのですが
運転手はさりげなく窓を開けて退散願っており、
パチンとやる姿を見たことがありません。
私も郷に入れば郷に従えで、窓に近づいたところでそっと窓を開けていました。


昨日、仕事を終えてホテルに戻ると部屋でぶんぶん羽音が聞こえます。
これまでも蜂が入り込んでいることはあったのですが、
この日は妙にうるさいので、浴室を覗いてみると

蜂の巣状態の照明器具

いっぱいいました。

写真では三匹写っていますが、実際には六匹。
そんなに凶暴な蜂ではないのですが、狭い浴室。
さらに無防備な状態になるので、さすがにこれでは入れません。

優しい国でも人は凶暴になれます。
鬼と化して奮闘すること5分、殲滅してしまいました(合掌)


ここで懺悔しておくと、この後にもどこからともなく出てきた1匹の蜂の他、
今回の滞在中 ゴキブリ 2匹、蜂 2匹 蛾を1匹 殺生しています。
全部ホテルの部屋。
どんなホテルだとは思います。

(3月23日追記)
あとで気がついたのですがこのホテル、自分の部屋だけでなく
階段や廊下にもあちこち蜂の死骸が落ちてます。
一階にあるレストランの壁が一部開いているので、
(壊れているのではなくて、デザインの一部として)
蜂さん他、羽根のある虫たちは出入り自由のようです。
これからハチホテルと呼ぶことにしよ。

ハチホテルの吹き抜け

ハチホテル3階廊下から見たレストランの吹き抜け
この大きな窓の左側(写真には写っていません)が
構造的に開け放し。おしゃれなのはいいのですが、
防犯上も、大雨の時もまずいんじゃね?と思います。

インド点描(7)2014年03月23日 22時48分45秒

滞在中のホテルですが、

インドのトイレ

便座の左のシャワーのようなものは何でしょう?
おわかりですよね。
手動式シャワートイレ。

インドではどこへ行ってもこれが付いています。
(古いところは知りません。怖くて入れないので・・)

ちょっと気持ち悪くて使えなかったのですが
今回の長期滞在では愛用しています(^^;
初めて使ったときはちょっと的を外して濡らしましたが、
二回目からは全然平気。
昔からあるみたいで、日本のシャワートイレが大げさに思えてきます。

ただ、公共のトイレではまだ使えません。何となく・・

ちなみにシンガポールの空港でも見ましたので
インド固有という訳ではなさそう。

お食事前の方、ごめんなさい。

インド点描(8)2014年03月24日 00時34分26秒

バンガロールに来ても習い性で、休日は歩いています。
15km程度の距離ですが、日本なら朝飯前の距離なのに
けっこう疲れます。

日射しが強いのもあるし、異国で緊張するのもあるし、
車やバイクに絶えず気を配らなければいけないのもあるしと
勝手はいろいろ違いますが、結構こたえるのは
道が凸凹なこと。

車道もかなりひどいですが、歩道はもっと酷いです。
そもそも歩道を平らにしようという気はなさそうだし、
「バリアフリー」なんて概念は聞いたことがないのかも。

歩道の大穴

歩道にはこんな大穴が開いていることもあるので、
屋根を眺めてぶらぶら、なんてしていたら大怪我しそうです。

でまた、牛のでっかい糞がごろごろしているし・・・
生ゴミ食べている雑食性の牛の糞なので、踏んだら臭そう。

常に前方足元に細心の注意をはらって歩く、
日本で言えば山道を歩くようなものなので、
そりゃ日本の街歩きに比べればくたびれますよね。

歩道があっても車道を歩いている人がとっても多いのですが、
その気持ち、歩いてみるとよくわかります。

《イベントのお知らせ》祇園で鍾馗さんを探してみよう!!2014年03月30日 21時12分20秒

5月25日(日) 京都・祇園で鍾馗さん探索のイベントを開催します。

昨年秋に一度企画されたのですが、都合により延期され
半年遅れでようやく開催の運びとなりました。

京都・八坂の塔
このあたりに行くわけではないです。
あくまで京都のイメージ、ということで・・


下記は主催者からのお知らせの転載です。

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ふくろうフォーラム99  アウトドアシリーズ26

「初夏の京都散策!鍾馗さんを探しながら・・・」

鍾馗(しょうき)さん、ってご存知でしょうか?鍾馗さんは普通の京町屋に祀られています。いったいなぜ?厄除け?

今回は京都の街に今でも数多く見られる鍾馗さんを訪ね歩きます。案内役は、「鍾馗さんを探せ‼」の著者、小沢正樹さんにお願いしました。

本当に鍾馗さんっていったい何なのでしょうか?なぜ京都の街に数多く見られるのでしょうか?その役割は?由来は?

小沢さんは、愛知県に在住されています。そして鍾馗さんを探しに頻繁に京都に来られ、写真に収め続けられています。いったい何が小沢さんをそこまで駆り立てるのでしょうか?鍾馗さんの魅力とは?

 今回のフォーラムでは、まず始めに小沢さんにその魅力を話していただきます。ひととおりの注意事項等の説明の後、実際に鍾馗さんを探しに京の街を散策します。

 初夏の京都を鍾馗さんと共に楽しみましょう!‼


日 時: 平成26(2014)年5月25日(日) 午前11時~午後5時 雨天決行

集 合: 四条大橋東詰鴨川堤防付近

行 程: 11:00 小沢さんの講演及び注意事項
      12:00 付近で昼食
      13:00 散策開始
      16:00 「鑑定会」場所(集合場所と同じ)に集合
      17:00 終了→懇親会場へ

ゲスト: 小沢 正樹さん
(参考):鍾馗さんを尋ねて三千里(小沢さんのブログです)
    http://kite5656.asablo.jp/blog/

用意するもの:デジタルカメラ・スマホ・携帯電話等の撮影用具(望遠レンズ付きのものをお勧めします)

参加費: 500円

***** 転載終わり *****


探訪予定地域は祇園花見小路から宮川筋にかけての一帯です。

ふくろうの会は関西周辺の歴史好きの方が集まってできているサークルです。
会員以外の方の参加も大歓迎だそうですので、ぜひご参加ください

参加ご希望の方は5月17日までに、こちらのブログにコメントを入れていただくか、
下記にメールでご連絡をお願いします。
ozawa@bird.email.ne.jp (@は小文字に変えてください)