2010/5/29 岐阜県輪之内町2010年05月30日 22時37分13秒

二週連続で、岐阜県へ行ってきました。

先週はまったく当て外れだったにもかかわらず
性懲りもなくといった感じですが、今回訪問の西濃地方南部は
岐阜県では唯一、鍾馗の影の濃い地域だけに期待半分、不安半分。

今回、主に歩いた輪之内町は長良川と揖斐川に挟まれ、
「輪中」と呼ばれる地域です。
昔からたびたび洪水に悩まされ、
高く土を積んだ写真の水屋のように水害に対する備えが色々と見られます。

(輪之内町楡俣 後ろは長良川の堤防)
輪中の水屋(輪之内町)


上流の安八町との境には、輪中堤と呼ばれる堤防が築かれ、
その上を歩いてみると、比高5mくらいでずいぶん高くなっています。

(輪中堤の上からの景色)
輪中堤(輪之内町)

1976年(昭和51年)9月には豪雨で長良川堤防が決壊し、
上流の安八町、墨俣町が水没して大きな被害が出ていますが、
この輪中堤により、輪之内町は浸水被害を免れたそうです。

堤は桜並木になっていて、気持ちよい木陰の散歩道になっていますが、
この水害後に、堤を築き守ってきた先人への感謝の気持ちを込めて
地域の方が植えた桜が成長したもののようです。

花の季節にはまた訪れてみたいと思わせました。

(輪之内町四郷五反郷)
お屋敷(輪之内町四郷)

町内にはところどころに立派なお屋敷が見られます。
日射しのきつい一日、門が作る日陰でくつろぐ猫の気持ち、
よく分かります(^^)


肝心の鍾馗さんのことが最後になってしまいましたが
23体発見。
satopyさんの調査でもいくつか見つかっており、
ある程度見つかるだろうと期待していましたが
この地域としてはかなりの分布密度。
ただし珍しいものはなし。

海津市までは見られる三重系が姿を消し、
岐阜系愛知系京都系が混在していました。

川沿いの家では時折、道路に背を向けて
裏の堤防を睨んでいる鍾馗さんがいます。
このあたりでは「厄除け」は自然に川に向いてしまうんでしょうね。