2013/2/23 京都伏見 ― 2013年02月26日 22時04分18秒
三週連続の京都遠征です(^^;
今回は服部さんと一緒の探索。
おとんさんもご一緒するはずでしたが体調不良で急遽欠席。
中書島駅から二人で歩き始めました。
先週、先々週は雪もようのお天気でしたがこの日は晴れ。
空気は冷たいものの風はなく、まずまずの探索日和でした。
伏見の町は現在は行政上は京都市に含まれ、市街地もつながって一体化してしまっていますが、元来は京都からは独立した別の町。
鉄道輸送が始まるまで、京都への物資輸送の主役は船でした。
船は荷車や牛馬に比べ、はるかに効率的に物を運ぶことができます。
淀川が京と大坂を結ぶ物流の大動脈で、伏見はその河港として大繁栄していました。
全国から大坂に集まる物資は淀川で伏見まで運ばれ、鴨川や高瀬川を使って小ぶりな舟などに載せ替え、あるいは陸路で京まで運ばれたのでしょう。
(以上、朧げな知識と想像に頼って書いておりますのであまり真に受けないように・・)
実際に伏見の町を歩いても、街場の範囲が非常に広く、建て替えによりすっかり虫食いになっていますが、思わぬところで歴史を感じる古民家に出くわし、かつて、この町があらゆる商売で栄えていたのだろうと想像できます。
今回は探索するにあたり、あらかじめGoogleストリートビューでバーチャル探索し
四十体近くの鍾馗さんをピックアップしていました。
以下、目にしためぼしい鍾馗さんです。
伏見区京町通
釉薬のかかった新しい鍾馗さんです、一軒 #084 かと思いましたが、
草津市で一体だけ見たことがある #652 のようです。
伏見区丹波橋町
ストリートビューでは翻る裾が目立ち、新種かと期待していましたが
#015 の亜種でした。 型物が大部分の#015の中では異色の、素朴な造りです。
伏見区榎町 #1454 として収録
同 #1455 として収録
上記二体は同じ家にあります。型物の#135と三体並んでいます。
一見よく似ていて兄弟だと思いましたが、細部に共通点がなく、
まったく別種の鍾馗さんでしょう。
伏見区中之町 #195 に掲載
ストリートビューではよく見えず、来てみてびっくりの鍾馗さん。
近くにある浅田製瓦工場の初代 浅田徳三郎氏の作品に間違いないと思われます。
工場に保管されていた同じ鍾馗さんを見たことはありますが、町で見たのは初めて。
保存状態も良く、細工の精巧さに職人の執念を見る思いです。
伏見区堀詰通 #1456 として収録
この鍾馗さんは変哲のないアパートの壁に置かれていて、ストリートビューでは見逃していました。
京風のマイルドな鍾馗さんですが、標準サイズに比べるとかなり大ぶりで、初めて見る鍾馗さんです。
伏見区堀詰通
同 どちらも #1039 に掲載
京都には珍しく大棟の上にあるのでストリートビューでは見えません。
下の鍾馗さんは1階の屋根で空を見上げています。
服部さんの著書「洛中洛外の鍾馗」で異彩を放っていた
今はなき「ふくろう鍾馗」の兄弟です!
二階の鍾馗さんは「本家」に一番似ているように思います。
この日、15kmほど歩いて93体の鍾馗さんを目にしました。
この密度は京都洛中なみ。
伏見、あなどれません。