果報者の鍾馗さん ― 2013年09月14日 23時23分45秒
前回記事で紹介した、明日香村岡の鍾馗さん。
2006年4月に訪問した時はこんな感じでした。
なんとなく見比べていたら、この七年ですいぶんきれいになっています。
おでこや肩についていた苔がきれいに取られていました。
この手の苔が少々の風雨で自然に取れるとは思えませんので、
どなたかが丁寧に取り除いたのだと思われます。
固定する針金の形がまったく変わっていないので、屋根につけたまま
作業されたみたいです。かなり苦労したのではないでしょうか。
こうして大事にしてもらっている鍾馗さんを見つけるのはとってもうれしい。
この鍾馗さんを見ていて思い出したのが下の鍾馗さん。
兵庫県加西市の旧家に保管されていたのを、
市役所の学芸員の方が見出されました。
万延元年(1860)の銘が入った、極めて立派な鍾馗さんですが、
(加西市HPより画像拝借しました)
見出された時はこの状態でした。痒そう。
学芸員の萩原さんは貴重な鍾馗さんに疵をつけてはいけないと、
ピンセットでひとつずつ苔を取っていったとのことです。
まったく省みられることもなく消えていく鍾馗さんも多い中で、
こうして良い人と巡り会って大事にされる鍾馗さんは幸せです。
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