バンガロール暮らし 28 スリランカ旅行記(1) 旅の準備 ― 2015年10月08日 02時39分35秒
(キャンディ市内)
バンガロールは秋がお祭りシーズンです。
仕事を終えた晩の深夜便に乗って、二日周遊してまた深夜便で戻る。
たった一泊はもったいないのですが、
バンガロールーコロンボはスリランカ航空でたったの一時間半。
デリーよりずっと近い。
気に入ったらまた行けばいいから、と軽いノリで計画開始しました。
今回は短日程ながらのんびりしようと、高原リゾートを選択。
まずヌワラエリヤという町での宿泊を決定。
紅茶農園の真っただ中の町で標高1800m~2000mもあるので、
熱帯ながらとても涼しいところだそうです。
英国植民地時代の名残のコロニアルホテルを予約しました。
一日目はかつての都で世界遺産の町、キャンディに立ち寄り、
二日目は絶景で知られるトレッキングコースのある
ホートンプレインズ国立公園に行くことにして、
時間があれば帰り道でコロンボに立ち寄る。
こんな感じのコースプランがほぼ決定しました。
ルート案
スリランカ全体図
次は移動手段。
コロンボからヌワラエリヤは約200km。
名古屋から大阪といったところ。
鉄道が結構有名で、景色がいいそうですが、
新幹線みたいな訳にはいかず、時間がかかるらしい。
バスも同じで、相当体力を消耗しそうです。
またインドでの経験から、現地語がわからないと
日本みたいに簡単には乗れないと思われます。
一人旅だと荷物が気になって自由が利かないので食事もままならないし、
たった二日の日程で時間を無駄にしたくないので
今回はタクシーをチャーターすることにしました。
日本人対応の代理店もありましたが、
お値段がかなり割高な感じなので空港で現地調達することにしました。
バンガロール発は深夜3:25でコロンボ着は4:55。
着いて空港でおたおたしている間に夜が明けそうです。
一時間くらいしか寝られずに、コロンボ・バンダラナイケ国際空港に到着。
(つづく)
バンガロール暮らし 27 ガネーシャ祭 ― 2015年09月21日 00時55分25秒
秋はインドでもお祭りが多いのですが、9月17日からはガネーシャ祭が始まりました。
は日本でも知られたヒンズーの神様ですが、インドでも一番人気です。
11日間も続くのですが、初日は会社もお休みになったので、
街の様子を見てきました。
一昨年、神輿のようにガネーシャをみんなで担いで鐘や太鼓を鳴らしながら
街を練り歩く集団を見かけたのですが、今回は見つかりませんでした。
街の一角ではガネーシャの人形を売っていました。
この辺りからは売り物なのか飾っているのか定かでない。
背後の猿はハヌマーンと言ってこれもヒンズーの神様。
三階建てのビルと同じくらい高さの大きな像。
前のガネーシャも1mくらいはあります。
お寺に大勢集まって盛り上がっていましたが、
異教徒はちょっと近寄りがたくでスルー(´・ω・`)
近くのアパートのガレージにガネーシャを飾りつけて
子どもたちが遊んでいたので写真を撮らせてもらいました。
ということで、街は普段とあまり変わりないのですが、
夜は近所の寺院で毎晩どんちゃん騒ぎ。
コンサート?やら説法?やら11時半まで大音量が流れています。
これがあと一週間続くのだろうか?
バンガロール暮らし 26 無題 ― 2015年07月24日 00時21分16秒
バンガロールの道は車とバイクでどこもあふれていて、
そこに人と牛と犬も入り交じって混沌を極めています。
1キロ進むのに30分という、最悪の渋滞にも耐える精神修養が必要ですが、
やっぱりイライラします。
どうせ誰も守らないとはわかっていますが、
法律はどうなっているんだ!! と
インドの道路交通法を見てみました。
妙に薄いです。
第一条
「早い者勝ち」
第二条
「弱肉強食」
以上。
なるほど。
バンガロール暮らし 25 ひまにあかせて世界をデータで見る ― 2015年05月13日 01時09分11秒
バンガロールともインドとも、ましてや鍾馗とは全然関係ありませんが・・
暇なのでネットサーフィンしていて、国連のサイトからデータをダウンロードしました。
国連・経済社会理事会のPopulation Division(人口部会?)というところが
世界の人口に関する統計データを公開しています。
とっても詳しいデータで、さすが国連!!という感じで感心したのですが、
1950年以降2030年まで、予測を含めて世界の人口30万人以上の都市の
人口推移が載っていました。
そこから年ごとの上位20位を表にしたのがこちらです。
表をクリックして、拡大してご覧ください。
1950年、1990年、2014年、2030年(予測)を抜き出してみました。
ここでの定義は行政区画ではなく「都市圏」なので、東京は関東圏+山梨県
京阪神は大阪、神戸、京都に奈良まで含んでいます。
(ちょっと広すぎるような気もしますが)
1950年には上位20傑に米国の6都市が入り、ヨーロッパの大都市、
ロンドン、パリ、ベルリン、モスクワといったところもランクインしていて
なんとなく納得のランキングです。
1990年になるとそうした旧来の大都市が軒並み順位を下げ、
途上国の都市が目立ってきます。
この傾向はますます拍車がかかり、2030年の予測では東京、京阪神、ニューヨークが先進国では残るだけとなります。
バンガロールで暮らしているとホントに人が多くて、どこまで行っても街が広がっているのにインドの勢いを感じますが、データもこの感覚を裏付けます。
(バンガロールはこの表に現れませんが、2030年の予測では世界21位、あと一歩のところまで来ます)
この順位をグラフにしてみると
先進国を寒色系、途上国を暖色系で表してみました。
上位がだんだんオレンジ色で占められていくのがよくわかります。
アフリカからはカイロに加え、ナイジェリアのラゴス、コンゴのキンシャサが
入ってきています。1950年にははるか下の方にいてグラフにならないので
対数目盛を使ってみました。
キンシャサの場合、1950年の人口が20万人に対して2030年には2千万人!
80年で百倍になってしまいます。
バンガロールでも日々感じる都市インフラの脆弱さ、
いったいどうなってしまうんだろうと他人事ながら心配になります。
バンガロール暮し 24 データで見るバンガロールの気候 ― 2015年04月17日 00時43分44秒
バンガロールは北緯13度くらい。
世界地図で見ると赤道まであとちょっとというところにあるので、
インドということも相まって、知らない人からは「暑いでしょう」とよくいわれますが
実際には暑くなく(暑くないことはないが)、
むしろ日本に比べると年間を通して湿度も低いので、ずっと快適な気候です。
バンガロールの標高は1000m弱あって、高原的な気候です。
年間の最低・最高気温を名古屋と比較したグラフを作ってみました。
赤いのが名古屋、青いのがバンガロールです。
このグラフから色々なことが読み取れます。
1.バンガロールの夏は3~5月。
今がいちばん暑い季節で、昼間は35度を超える日も多いですが、
7、8月になると最高気温が30度を超えることは少なくなります。
同じ北半球でなぜ夏がずれるのか、季節風とかの影響か、
7月ごろから雨季が始まるためか、詳しいことはよくわかりません。
2.バンガロールは年間の寒暖の差が少ない。
名古屋は最高気温が10度から35度くらいまで、年間25度くらい変化するのに比べ、
バンガロールは25度から35度まで、10度くらいしか変化しません。
こちらの人は11月くらいから「寒い寒い」とフリースを着こんだりしていますが、
日本人はどこが寒いの?といった顔をしています。
衣替えの必要はなく、年中薄手のシャツだけで過ごせます。
夜もせいぜい、窓を開けて寝るか、閉めて寝るかの違いくらい。
言葉を替えれば日本のような四季の変化があまり感じられないのが
日本人的にはちょっとさびしい。
3.一日の気温の変化が大きい。
名古屋の一日の気温変化は10度くらいですが、バンガロールは15度近くあります。
昼間、35度くらいまで上がっても、夜は20度ちょっとくらいまで気温が下がります。
湿度が低いこともあって、日なたは暑くても日陰に入れば意外に涼しいし、
夕方からは涼しくなってくるので、熱帯夜というのは年間数日くらいしかありません。
今、一番暑い時期ですが、夜しか家にいないので、家ではエアコン要らずです。
世界のいろんなところに行きましたが、一年を通じてこれだけ過ごしやすい所は
ほかにあまりないと思います。
バンガロール暮らし 23 ラールバーグ植物園(3) いきもの、その他 ― 2015年04月16日 01時52分56秒
大きな森だけあって、いろんな生き物が目につきます。
リスは定番で、そこらじゅうをちょろちょろしています。
むくどりの仲間 Jungle Myna モリハッカ
トビ 日本にいるのと同じ種類
つがいでしょうか、羽を広げて日向ぼっこ。
カワウ これも日本によくいるやつです。
園内に大きな丘があって、
近づいてみると、なんと一枚岩でできています。
バンガロールの街自体が、一皮むくとこんな岩盤の上にのっているのだと思います。
これなら地震もこないし、手抜き建築でも安心だ・・
丘に登ると市街地方面、UBシティがよく見えます。
園内の一角には日本庭園がありました。
鳥居。
石灯篭
なんか変ですが・・
がんばったで賞
すぐ脇にはこんな神様が。
さすがにこれは日本じゃない。
バンガロール暮らし 22 ラールバーグ植物園(2) 巨木 ― 2015年04月12日 18時56分16秒
バンガロールでは街中でもよく大木を目にしますが、
ラールバーグ植物園でも園内の至る所に伸び伸びと育っています。
温暖な気候に広い場所。
樹木にとっては願ってもない環境なんでしょう。
ネムノキの仲間みたいです。
下から見上げたところ
細かい葉が重なり合って風にそよいでいます。
暑い日でしたが、こうした木陰を作ってくれるので
みんな木の下で休憩。
なんの木かはわかりません。
これはイチジクの仲間だそうです。
小さな実を数えきれないほどつけていました。
これもイチジクの仲間
近寄ると迫力あります。日本のイチジクからは想像もつかない太い幹
この木は有名らしく、インドの名木サイトで紹介されていました。
この木もネムノキの仲間です。
バンガロール暮らし 21 ラールバーグ植物園(1) ― 2015年04月05日 19時54分07秒
アパートから歩いて30分、バスで10分くらいのところにある
ラールバーグ植物園(Lalbagh Botanical Gardens)に行ってきました。
とっても広いです。
入場料は10ルピー(20円)、カメラ持ち込みは別途50ルピーですが
写真を撮りたくなると思いますから、けちけちせずに払っておきましょう。
バンガロールは今、夏でたくさんの花が咲いていました。
まずはその紹介から始めます。
案内図。緑色が歩いたコースです。
ずいぶん歩いたつもりでしたが、まだ行っていないところがずいぶんあります。
地図で左にあたるサブゲートにはブーゲンビリアのアーケード
ブーゲンビリア 皆さんなごんでいます。
バンガロールでこういうところは極めて少ないです。
ブーゲンビリア
ブーゲンビリア
ブーゲンビリア
イメージにほど遠い大木もあります。
ブーゲンビリア
薄紫色のブーゲンビリア 見た目の印象通りの色に写りませんでした。
ハイビスカス
ハイビスカス めしべが力強そう!
ネムノキ
あとは名前もよくわからない花が続きます。
マメ科?の青い花
マメ科?の青い花
マメ科?の黄色い花
遠目には桜や桃に似ています。
上の写真と同じ花のアップ
上の写真と同じ花を裏側から。
裏地の方が派手です。
スイレン
ハス
園内にはローズガーデンもあります。
咲いていましたが、なぜか中には入れなかったので外から撮影。
バンガロール暮らし 20 市バスに乗る ― 2015年03月30日 00時47分46秒
勤務先からはクルマの運転は禁じられていますし、そもそもこちらの運転マナーは日本人には対応困難で、休日の足には苦労します。
バンガロールにはBMTC(Bangalore Metropolitan Transport Corporation)というバス会社(公社?)があって、町中のいたるところをBMTCのロゴを付けたバスが走り回っています。
地下鉄はいまだ一路線のみで実用にはならないし、このバスを乗りこなせば行動範囲がおおいに広がるのですが、これが手強い。
BMTCのバス フロントガラスとその上に系統番号と行先が書いてある。
バンガロールシティ駅前のケンペゴウダバスステーション。
巨大なバスターミナルで、いろんなカラーリングのバスがあふれています。
BMTCでも青やら赤やら緑やら、いろんなバスが来るので油断なりません。
こういうバスターミナルでも案内表示などはほとんどないので
周囲の人に聞きまくるしか目的のバスを探す手段はないようです(インド人もそうやって探しています)。
土地勘のない人が利用するのは極めて困難。
ほとんど"痛車"のような塗装ですが、これも乗合バスで客がいっぱい乗っている。
ただしBMTCではなさそうだし、行先も系統番号も書いていない(ひょっとしたらカンナダ語で書いてあるのかも)ので、私には乗車不能。
バス停を示す標識。どこでもあるわけではない。
その先のひさしがバス停ですが、これも必ずあるわけではない。
(バス停がないところでも乗り降りしているし、平気でバス停を飛ばしていくバスもよくいます)
いちばん困るのがバス停に系統図もなければ時刻表もない(これは絶対ない)
今日行ったジャヤナガーのバスターミナルで路線図を見ましたが、
まるで役に立たない・・・
大きな路線図ですが、誰も見ていませんでした。
「よそもの」はふらっと行っても目的地にはたどりつけません。
グーグルマップの路線検索でもかなり詳細の情報がでてきますが、
これらのサイトで事前に調べておくことが必要です。
地元民はどうやって乗っているんだろうと聞いてみたら、
「乗る路線はほとんど決まってるから何も問題ないよ~」
彼らも土地勘のないところに行くときは自分とそう変わらないのかも。
そんな「よそもの」に心強い味方がありました。一日乗車券(Day Pass)です。
70ルピー。ただしエアコンバスには乗れませんが、エアコン付は少数派だし、
そんなに暑い街ではないので、まあ問題なし。
バスに乗れば車掌さんから買えますが、日曜日しか売っていないようです。
こちらは一回券。一日乗車券はこれに比べると分厚いしカラーで立派です。
買ったら車掌さんからペンを渡されて、サインするよう求められました。
揺れるバスの中でサインしたのでぐちゃぐちゃです。
おそらく他人の手に渡るのを防ぐためだと思いますが、あまり意味がないような・・
いずれにせよ、バスに乗ると車掌さんがすかさず寄ってきて
行先を聞いて切符を発行してくれるのですが、行き先の停留所名を知らなければ
それだけでもかなり苦労することになるので、フリーきっぷはありがたいです。
今日はこの一日乗車券を買って、5路線を乗り継いでぐるっと回ってきました。
と言ってもバンガロール市内の南半分のそのまた一部です。
大きい街です。
バスも牛には勝てない。
そろそろと脇を通過。
車内の様子。
右のおっさん、トウモロコシをかじっています。
車内の様子。
表示があるわけではないですが、
前の方の座席は女性用というのが暗黙の了解です。
カーキ色のシャツの女性は車掌さん。
この後ろは男ばっかりです。
なんとなく女性の自衛手段のようで、これもお国柄?
バンガロール暮らし 19 輪廻転生 つづき ― 2015年03月04日 23時50分07秒
また、勤務先の喫煙所の話です。
今朝、朝の一服をしていたら、地面に小鳥のひなが。
日本のウグイスやムシクイの仲間のようで、とってもちっちゃくて
胸はクリーム色です。
上には前の記事に写真を載せたジャックフルーツの木があるので
そこにある巣から落ちてしまったようです。
雛とはいえ風切り羽は生え揃っているので、あと1日か2日で巣立ちとなる
成鳥いっぽ手前なのですが、まだちゃんと飛ぶことができない。
このままでは天敵の餌食になるか、人間に踏まれてしまうので、
そっとすくって手の届く一番高い枝に乗せてやると、
おぼつかない感じでしたが、自分の力で枝につかまりました。
その時、近くの枝から鳥のさえずりが聞こえたため、
親鳥が見守っていたかもしれません。
地面に落ちてしまったひなを親鳥はあきらめてしまうと言いますし、
人間が触れたりするとそれだけで育児放棄したりするとも言うので
自分のやったことはお節介だったかもしれませんが、
あとちょっとなので、なんとか無事に巣立ってほしいと思いました。
昼過ぎにまた見に行くと・・
地面に落ちて死んでいました・・・
蟻がたかってしまって。
救ってあげることはできなかったけど、ここは輪廻転生の国インド。
次は幸運の星の下に生まれてきてね。