2013/7/13 伊賀、名張、吉野、下市2013年08月05日 23時26分18秒

この日の探訪はすべてどなたかの情報によるもの。
車での走行距離は400kmを超えましたが、歩いた距離は5kmちょっと。
普通、追っかけでどこかを訪ねた時は、周辺も少しは歩いて回るのですがこの暑さ。
ドライブしながらひたすら人の成果を拾い歩きました。

最初は三重県伊賀市上神戸。

伊賀市上神戸の鍾馗さん

#555に亜種登録。
伊賀市を代表する鍾馗さんの一群ですが、上野周辺の農村集落でも時々見つかっていて、これからもどこかで発見されるかもしれません。


続いては名張市新田。近鉄美旗駅に近い街道集落です。
こちらはonigawaraさんからの情報です。

名張市新田の鍾馗さん
新種です。#1509で登録。
いかがでしょう、このカクカク感。たまりません。
ここではもう1体量産品を確認。

途中、いくつかの未訪集落に寄り道するも空振りばかりでした。

続いては奈良県に入り、吉野町窪垣内へ。
こちらはおとんさんの情報です。

吉野町窪河内の鍾馗さん
これも新種です。#1510で登録。
おとんさんも書かれていますが剥落がひどく、
元々の表情を窺い知ることができません。

次の吉野町矢治もおとんさん情報

吉野町矢治の鍾馗さん
#1511で登録。

おとんさんが見つけた2011年には屋根瓦は鳥衾(とりぶすま)を備えた
古式なものでしたが、葺き替えで一新されました。
この鍾馗さんは幸いにも生き延びました。
おとんさんの記事ではそのあたりの経緯についても知ることができます。


最後もおとんさんの情報です。

下市町下市の鍾馗さん
シンプルでとても力強い、若々しい印象です。

#1512で登録。


ドライブ中も鍾馗さんを気にしていたのですが、
結局他には一体も確認できませんでした。
大淀町で一瞬鍾馗か!!と色めきたつことがあったのですが違いました。
こちらも紹介しておきたいのですが、次回のお楽しみ。

改めてayaさん、onigawaraさん、おとんさんに感謝します!

2013/7/13 つづき 新種発見!?2013年08月12日 23時06分50秒

7月13日の探訪の途中、奈良県大淀町を運転中に、
道路脇の民家の大棟に何か乗っているのが眼に入りました。

奈良県の場合、この位置にあるのは鍾馗さんか恵比寿・大黒あたりです。
しょっちゅうこんな事をやっていますので、
自分の第六感にはある程度信頼を置いていて、この時の直感は「鍾馗だ!」
さっそく車を停めて引き返したのですが、

残念ながら恵比寿さん

恵比寿さんでした。
シルエットもどことなく鍾馗風だったんですけどねー

となりの猿

同じ屋根に猿も。 
恵比寿に付き物の大黒の姿はなし。

恵比寿と猿というのはどういう取り合わせなんでしょう?
お団子の皿のようなものを持っていますが、
これはどうやら神楽鈴(かぐらすず)というもののようで、
神の使者として猿が揚げられているようです。

恵比寿と猿のつながりについては
ちょっと調べた限りではわかりませんでした。


2013/7/27 大阪府北部2013年08月15日 17時26分16秒

納涼オフ会参加のため大阪に出向いたため、
おとんさん、雪だるまさんを誘って探索に出かけました。

豊能郡豊能町、能勢町ってご存知でしょうか?
大阪府の北端で京都府亀岡市、兵庫県川西市あたりに隣接しています。
地図を眺めていると、山あいにお寺があちこちに点在していますが、
なにしろ集落間の距離も離れているため、歩いて回るのはさすがに厳しそう。

これまで気になってはいても訪問機会がなかったので、
暑くて歩く気になれないこの時期に行ってみることにしました。

JR茨木駅に集合して北へ向かいます。
二つ目の訪問集落で雪だるまさんがさっそく発見。

茨木市東福井の鍾馗さん
茨木市東福井

#1513で登録予定
素朴に怒っている、管理人好みの鍾馗さん。
一人で歩いていたら多分見逃していました。

同じ集落でおとんさんも発見。

茨木市東福井の鍾馗さん
茨木市東福井

こちらは#627の仲間、三例目の発見ですが
これまでの仲間とは微妙に姿が違っています。

さらに茨木市内で発見が続きます。

茨木市粟生岩阪の鍾馗さん
茨木市粟生岩阪

こちらは#594に分類していますが、京都でよく見る標準型とは違い、
伊丹市に続く二例目の発見となる珍しい鍾馗さん。
こうしてみると別種としたほうが良さそうです。

さらに同じ家のお庭にはこの鍾馗さんが置かれていました。

茨木市粟生岩阪の鍾馗さん
茨木市粟生岩阪

こちらは#623。量産タイプは大阪府内にちょこちょこ見られますが、
微妙に歪んだ手作りタイプがあって、こちらは手作りタイプ。三例目です。
屋根に乗っていた鍾馗さんを、改築か葺き替えの時に下ろして
庭に置いたのでしょうか。
こうして見ると瓦と鍾馗さんのつながりがちょっと不自然ですが
足元を見てくるのを忘れました。


ここまではとても好調で、三人で盛り上がっていたのですが
この後山地に入るとさっぱり鍾馗さんを目にしなくなりました。
お寺はあっても周囲に家がなくては鍾馗さんは住処がありません。
豊能町、能勢町とひととおり車で駆け回りましたが、
量産の鍾馗さんを一体目にしたにとどまりました。


2013/7/28 大阪(野田・福島)、木津2013年08月16日 20時00分13秒

オフ会翌日は大阪中心部を少し歩いてみました。
大部分が戦災に遭った大阪市街ですが、
被害を免れた町並みがわずかに残されています。

今回行ってみた野田。福島もそういった地域で、梅田からひと駅、ふた駅という
都心部ですが、地図やストリートビューで見てもそれなりに古い民家が残っていて
多くは望めないにしてもどこかに鍾馗さんが隠れているかもしれません。

実際歩いてみての成果は残念ながらゼロ。
町並みとしてはなかなか見ごたえがあり、恵比寿さんは何体か目にしました。
夏の盛りということで、歩いたのは二時間余り。
まだまだ探るべき通りはたくさんありそうですので、今後の楽しみにします。

鍾馗さんはいなかったので、賑やかしに町並みの写真を貼っておきます。

野田
野田2丁目

福島
鷺洲1丁目


午前中で探訪を終えてしまって時間がたっぷりあったので
有料道路を使わずに家に帰ることにして、ナビ任せで帰途についたところ
木津を通りました。
ふと、以前に通ったときに車窓から鍾馗さんを見かけたことを思い出し
ちょっと立ち寄ることにしました。

記憶にあった鍾馗さんは見つかりませんでしたが、こちらを発見しました。

木津川市木津町の鍾馗さん
木津川市木津町

#1514で新種登録予定

2013/8/3, 8/11 愛知県内ミニ探訪2013年08月18日 22時17分15秒

お暑うございます。
鍾馗命!!の管理人といえどもさすがに本格探訪には出かけられず、
近場をちょろちょろしてお茶を濁しています。

8月3日は地元で目にとまっていながら、これまで撮影機会のなかった鍾馗さんを
あちこち回って写真に収めてきました。
珍しい鍾馗さんはなかったのですが、帰宅して写真を眺めていて気になったのが
この鍾馗さんです。

岡崎市東蔵前町の鍾馗さん
岡崎市東蔵前町

#0071として愛知。三重を中心に60体以上を記録している、
ありふれた鍾馗さんですが、何かちょっと違和感があって標準タイプと見比べてみると

0071細部の比較

やっぱり細部が色々違います。
特に手の位置は同じ型であれば、こんなにずれることはないと思います。

0071の比較その2

ちなみに他も見比べていくと、皆、ちょっとずつ違っているように見えてきて
パニックを起こしそうです。
岡崎市東蔵前町と岡崎市石崎町は近縁の兄弟で、
一宮市萩原町と明和町上野は同じ型だとは思うのですが・・

分類は難しい。


8月11日には高浜市の中心部を歩いてみました。
現在、日本で最大の瓦産地が高浜市を中心とする三河地方で、
鬼瓦専門の職人である鬼師さんが今でもたくさんおられるのも高浜市。
瓦鍾馗さんも高浜産がとても多いのです。

さぞ鍾馗さんも町にあふれていると思われるかもしれませんが、
意外に街には鍾馗さんが少なく、産地イコール消費地ではないということでしょうか。

灯台下暗しで、市街地を歩くのはほぼ八年ぶり。
かんかん照りの下、1時間少々で退散しましたが、変わったものをみつけました。

高浜市春日町の鍾馗さん(鍾馗面)
高浜市春日町

つし二階の低い軒下にあって、我ながらよく見つけたと思います。
お庭にお邪魔して正面からも写したかったのですが、
鍾馗さんの下では番犬がわんわんと吠えていて、
通りからこそこそと撮影して退散しました。

「鍾馗面」とでもいうべきこういったタイプ、
昨年知多市岡田で見つけて以来の二例目です。

2013/8/17 京都2013年08月25日 17時55分01秒

記録的な猛暑となった今年の八月。
最高気温が35℃を越すと「猛暑日」と呼ばれますが、私の住む愛知県でも
連日の猛暑日。
これだけ続くとやけくそで、マー君の連勝記録ではないですが
いっそのこと連続猛暑日の記録でも作ってくれないかと思います。

残念ながら愛知県では15日くらいで途切れましたが、大阪府豊中市、枚方市が
19日間続いたようです。ただしこちらも昨日今日少し気温が下がって途切れました。
現在継続中で注目は鹿児島県喜入市。
今日(八月二十五日)で19日連続で、豊中、枚方に並びました。
明日の鹿児島の予報は雨で継続のピンチですが、がんばれ喜入市(^^;

 (後記)
 喜入市も結局19日で途切れました。Wikipediaによれば国内で過去の最長は
 大分県日田市、1994年の連続22日だそうです。


余談はさておき。
盆休み二回目の探索には京都をチョイス。
よりによってなんで酷暑の京都を?とお感じの方もいらっしゃると思いますが、
鍾馗さんがたくさんいて退屈せず、探索中に日陰やお店といった
避難場所がふんだんにある京都は、真夏の探索に意外と向いています。
ただし、汗だくになるので間違ってもおしゃれな場所には近づけないし、
行き帰りも電車では周りの人に迷惑をかけそうなので、
基本的には自分の車で行くことにしています。

今回歩いたところは京都駅の南側、南区東九条、西九条。
観光ポイントとしては東寺(教王護国寺)がありますが、
京都の中でもとっても地味で鍾馗さんも少なそうなところです。
これまでなかなか足が向きませんでしたが、今回ローラー作戦実施です。

歩いてみての印象は竹田街道、西国街道などの旧街道筋に
多少まとまって古い民家が残っていますが、民家は概ね更新され、
そこに工場や倉庫が入り交じり、かんかん照りの暑さによる印象悪化を割り引いても、
歩いてあまり楽しいところではありませんでした。

新種の発見はこの一体だけです。
東九条中御霊町の鍾馗さん
南区東九条中御霊町

京風の鍾馗さんですが、大ぶりでやや野生的な印象。始めて見ます。

以下二体は再撮影。

竹田街道の三面鍾馗
南区竹田街道 #1369

珍しい三面鍾馗。
左右から見るとこんな感じです。

武田街道の三面鍾馗



京都市南区の鍾馗さん
南区東九条南山王町 #1377

なんとも不思議なプロポーション。

この日の京都の最高気温は36.3度。
8時に歩き始めましたが、朝から日射しは容赦なく照りつけます。
日陰、日陰と選んで歩くのですが、すぐに汗まみれ。
一時間半ほど歩いたところで、見つけた喫茶店で一回目の休憩。
以降も一時間に一回くらい休憩しながら午後二時ころまで、修行のような探索を続けました。
結果は、歩いた距離22kmに対して、新発見が19体、再確認した鍾馗さんが3体の合わせて22体。
他の洛中に比べずいぶん少ない数字です。