鍾馗を尋ねて三千里

（昨日の続きです）
今回の名古屋市内探索、実はもうひとつお目当てがありました。

日頃の鍾馗探訪は田舎の集落を徒歩で渡り歩くスタイルのため、
食事に関しては悲惨です。

車と違って遠くにレストランが見えていても、
遠回りして寄り道と言うわけにもいかず、
食事時間がきたら、通り道で目に付いたものを腹に入れておく
が基本で、選り好みをしてスルーしたために
昼食を食いっぱぐれることもしばしば。


今回はいつもとは真逆。まず何を食うかありきの
探訪プランです。

名古屋は大久手に、 Abbey Road （アビー・ロード）というお店があり
コーヒーとカレーの専門店です。
昔からカレーには目がなく、おいしい店はないか
いつも探していますが、先週ネットで目にとまり、
さっそく行ってきました。

そしてすっかり気に入り、２週連続での訪問。
たっぷり歩いてお腹を空かせた上で、
大久手を昼ごろに通るよう、計算したルート案を作成。

計画通り、12時半ころに到着。


20人くらいでいっぱいになる小さなお店ですが、
店名どおり、BGMにビートルズのナンバーが流れる、
落ち着ける隠れ家風の店内です。

食事のメニューはカレーライス２種のみ。明快。

「スペシャルカレー」はサラダに食後の紅茶orコーヒーがついて１２００円。

限りなく黒に近いこげ茶色の、じっくり煮込まれたルーに
別で煮込まれた？とろとろの牛肉がどんとトッピングされています。
ちなみに５日間寝かせているそうです。

個人的嗜好で言えば、ルックスからもろストライク。
見ただけでもう幸せ。

食べた瞬間はまず果物の甘みを感じました。
辛さは控えめな第一印象ですが、
食べ進むうちにじわっと汗が出てきます。
スパイスはストレートに伝わってくるというよりは
ルーの中にひそかに息づいている感じでしょうか。


そして今週は、店主の予告どおり、
新メニュー「チキンカレー」が登場していましたので
さっそく注文しました。

サラダ抜き、ドリンクとセットで９８０円。

こちらはスペシャルカレーと比べるとかなり黄色っぽい見た目。
食べてもスパイスがよりストレートに感じられる、
どちらかといえばインド系に近い味。

最初、スペシャル・・のルーにチキンを合せようとしたが
どうもしっくり来ないので、
まったく別系統のルーを作ることにしたそうです。

私個人としてはスペシャルカレーが好みですが、
これはこれで大変おいしい。

香り高いコーヒーとセットでこの値段、
断然おすすめです。

そして、人懐っこいオーナーは話し好き。
カレー談義で盛り上がりました。

かつて八事にあった伝説の名店「松の実」の
カレーの再現を目指しておられるとの事。
筆者もその昔、名前は聞いていましたが
食べたことはありません。
昔のことでオーナーも記憶があいまいとなり、
味を覚えておられる方のアドバイスを求めているそうです。

ちなみに回り道してお腹を空かせてきたと申告したら、
ライスを大盛りにしていただきました。

応援したくなるお店。
しばらくは癖になりそうです。