【探訪記】2011/2/26 京街道 淀~千本久世橋通 ― 2011年03月01日 21時55分29秒
京都競馬場へ向かう人並みで込み合う京阪淀駅で
9時におとんさんと落ち会い、桂川に沿ってのびる京街道を歩きました。
この道は洛中の主要道である千本通りの名を冠されていますが、
このあたりでは郊外の旧道の趣きで、周囲より少し高くなったところを
川に沿って続く一本道。
抜け道として使われているのか車が多いのが難ですが、
歩いてみると思いのほか古い民家が残っていて、街道歩きを楽しめます。
鍾馗さんも結構見つかり、飽きることはありませんでしたが、
残念ながら多くは京風のありふれたタイプ。
こちらのペア鍾馗さんが最大の収穫でした。
以前に山科で見つけた鍾馗さんの兄弟です。
昼からは久しぶりに服部師匠のお宅を訪問し、
おとんさんと三人で鍾馗談議に花を咲かせました。
2011/3/5,6 高梁、尾道、鞆、倉敷 ― 2011年03月08日 23時51分29秒
ひさしぶりに青春18きっぷを使っての電車旅。
同行者につきあって、NHKドラマ「てっぱん」の舞台でもある尾道に行ってきました。
他に、岡山県高梁市、広島県福山市鞆、倉敷市と、近辺の高名な町並みを散策。
今回は鍾馗探訪が目的ではありませんが、いずれも歴史ある町並み。
これまでも中国地方には振られ続けているのですが、
「ひょっとして」という期待をしてしまいます。
山陽本線の車窓からぼんやり眺める景色にも
岡山、広島では純和様の民家が多く見られ、
中には本瓦葺の古そうな物件も交じっています。
瓦もいぶしが主流のようで、鍾馗さんのある条件は整っているのですが
あまり飾り瓦は見られないようです。
四つの町を歩いた結果も残念ながら収穫はゼロ。
棟に恵比寿大黒を乗せた家はわずかにありましたが、
鍾馗さんはこのあたりでは普及することはなかったようですね。
でもそのうちどこかで見つけたいな。
尾道で見かけた犬。
お寺の高い塀の上を歩いてきたと思ったら、少し立ち止まってこちらを眺めた後、
悠々と引き返していきました。何しにきていたのでしょう?
坂にある寺なので、塀といっても下からは軽く5mくらいはある。
春を間近に思うこと ― 2011年03月14日 23時46分13秒
日頃ノーテンキな筆者にも重い週末になりました。
鍾馗を探しに土曜日はでかける予定を立てていましたが、
さすがにそんな気分にはなれず、テレビにかじりつき。
次々と報じられる「リアル」過ぎる各地の津波の映像に
人間の営みの儚さを目の当たりにしながら、
なすすべのなさに呆然としていました。
それとは対照的に霞がかかったように煮え切らない、原発を巡る記者会見。
それを無批判に垂れ流すテレビ。
ネット上の海外メディアのほうが、よりストレートに事実を伝えているし。
日本の中心では一体何が起こっているのだろう。
自分たちの祖父母世代は、自らが招いた戦争に痛めつけられ、
それでもどん底からはい上がってきた。
おそらく数年後の歴史教科書に載るであろうターニングポイントに
今、向き合っている自分たち世代も、意識しないうちに、
大事なことを見てみないふりしてやり過ごしてきて、
そのツケが回ってきたのかもしれない。
そんな中でこの特集には少し勇気づけられた。
この国の人たちはこういうときに比類のない強さを発揮すると
海外の眼には映るらしくて、ちょっとうれしい。
被災地の復興も、深いダメージを負うであろう経済も、
これでさらに悪化するであろう財政も、
しばらくは僕らの世代が負い続けなければならない
宿題になるのだろうが、それらに正面から向き合っていくことが、
次の世代に対する責任なんだろう。
2011/3/20 養老・大垣 ― 2011年03月24日 22時11分48秒
なかなか探訪にでかける気になれなかったのですが、
日曜日、久しぶりに本格的探訪に行ってきました。
岐阜県養老町の北部から大垣市にかけて。
養老鉄道美濃高田駅から友江駅まで、あちらにふらふらこちらにふらふらと35km。
なまった脚が痛くなりましたが、やっぱり外を歩くのは気持ちよい。
田んぼのあぜにはタンポポやオオイヌノフグリといった草花に、つくしも沢山あたまを覗かせていて、春本番をかんじさせてくれました。
このあたりはsatopyさんが発掘した、岐阜県では随一の鍾馗分布地帯。
この日発見した鍾馗さんも40体と、期待に違わぬ成果がありました。
(左:養老町船附 右:京都市上京区椹木町通)
同じ鍾馗さん(#0069)だと思っていましたが、身体のひねり具合がだいぶ違う。
これまでにあちこちで見つけていましたが、
再点検してみたら両方のタイプがありました。
このたび晴れて別亜種として博物館収蔵しました。
(大垣市内原)
大垣インターのすぐ近くで見つけたこの鍾馗さんが、今回最大の収穫。
こんな鍾馗さんが大好きです。
役者で言えば昔の大地康雄みたいな感じ。
顔がでかくてまじめくさって怒っていて、でも憎めない。
2010/3/27 和歌山 ― 2011年03月29日 23時42分49秒
和歌山県の建築士、鬼瓦さんのブログ「鬼瓦ノ呟キ」で、
すさみ町の鍾馗さんが紹介されているのに
かなり前から気づいていました。
とはいえとっても遠いので、出かけるチャンスがありませんでしたが、
家族で和歌山に行く機会があったので、立ち寄ってきました。
すさみ町周参見地区は小さな町で鍾馗さんも難なく発見。
鬼瓦に嵌め込まれたような、薄手の鍾馗さんで、
古いのでしょうか、かなり風化が進んでいました。
ここは潮岬にも近く、本州最南地。
私の記録した鍾馗さんのなかでも最南のものです。
今回の家族旅、主目的はこちら(^^;
白浜アドベンチャーワールドの双子パンダが生後半年を過ぎてかわいい盛り、
すぐに大きくなってしまうし、最近は外で遊んでいると言うことで、
娘たちが帰省したのを機にはるばる会いに行ったのです。
いい年したおっさんも夢中にさせる、侮れない実力者です。