2012/6/2 松阪周辺うろうろ ― 2012年06月04日 22時11分56秒
瓶底眼鏡さんから鍾馗さんの詳しい位置情報を頂戴したので、
先々週行ったばかりの松阪周辺に再度飛んでいきました(^^;
あちこち回るので、車に頼ります。
(明和町上村)
新しいお宅の軒下。とっても目立たないところにあります。
建て替え前からあがっていた鍾馗さんを残したのだと思います。
実は先々週この家の前を通っていますが、まったくノーマーク。
瓶底さんのご教唆がなかったら、百回通っても気づかなかったでしょう。
(松阪市法田町)
ここも先々週立ち寄ったところで、お寺の境内から見渡してみたのですが
ふたつとも見つけることができませんでした。
平屋の小さな建物に乗っていて、とても見つけにくいのは確かで、
瓶底眼鏡さん、見事な注意力だと思います。
(負け惜しみになってるな・・)
隣り合った建物にあって、ひとつはお寺の方を向いていませんが、
もともとはペアでお寺の方を向いていたんでしょうね。
以降は独自探索。多気町方面へ向います。
(多気町五桂)
2010年に発見したときの写真です。とても小さい鍾馗さんで家も大きいので、
外からはこれが限界でした。(#1175)
今回再訪してみると、幸いにも庭で奥さまが作業中だったので、
声を掛けて庭に入らせてもらうことができました。
鍾馗さんの来歴はご存じなかったのですが、家はもう百年は経っているとか。
桟瓦と一体になっていて、特に葺き替えられたようにも見えないので
この鍾馗さんも百年くらいは経過していると推定できます。
続いて大台町に入りました。
こちらに立ち寄るのはうまれて初めてです。
あまり期待していなかったのですが、熊野街道沿いでお寺鍾馗を発見。
(大台町新田)
(大台町新田)
一軒のお宅の上は離れ、下は母屋にあがっています。
家の方の話では30年ほど前に家を新築した際に、瓦屋さんに勧められてあげたそうです。
上は愛知県に多い既製品(#0104)ですが、三重県でもわずかに例があります。
下も同じく愛知県に多い鍾馗さん(#0166)ですが、このタイプは中でもひときわ大きく珍しいものです。
大台町はこれくらいにして北へ戻り、相可を過ぎて櫛田川の北側に点在する集落を巡ります。このあたりは松阪市。
はじめに中万町の鍾馗さん再訪。
(松阪市中万町)
母屋と納屋、兄弟揃って健在でした(#0967)
街道から少し外れた集落のお寺を訪ねてみると、
(松阪市中万町)
いましたいました、変な鍾馗さん。説明は省きますが、
こんな鍾馗さんに出会うとほんとにうれしい。
その後も近くの集落で以下を発見。
(松阪市上蛸路町 右は松阪市駅部田町で2009年発見(#0841))
そっくりさんです。すごく几帳面そうな鍾馗さん。
上の鍾馗さんと同じく、服には細かい小紋がまめに散らされています。
松阪の鬼師は根気が良い?
(松阪市下蛸路町)
素朴な鍾馗さんですが、直立したポーズで虚空を睨み
もの思いにふけっているよう。
ここまででずいぶん初見の鍾馗さんを発見したので
十分満足し帰途につきましたが、途中三か所の鍾馗さんを再訪しながら
ゆるゆる帰りました。遠い、暗いといった撮影条件が厳しいところばかりで
再チャレンジの結果もあまり芳しいものではありませんでした。
博物館の写真は差し替えますが、恥ずかしいのでここでは略。
最後になりましたが、瓶底眼鏡さん、ありがとうございました。
一万体到達! ― 2012年06月05日 23時34分54秒
確認した鍾馗さんの数が6月2日、とうとう一万体に到達しました。
数字ばかりで恐縮ですが、少し振り返ってみます。
1.都府県別には
京都府 2,250 愛知県 2,106 奈良県 1,907 滋賀県 1,170 大阪府 1,144
三重県 915 岐阜県 235 長野県 113 兵庫県 91 和歌山県 35
埼玉県 18 東京都 10 静岡県、宮崎県 各2
神奈川県、徳島県、福井県、石川県、栃木県、福岡県 各1
自分の眼で見たものだけをカウントしています。
他の人の情報で、以下の県にもあることがわかっています。
秋田県、群馬県、千葉県、山梨県、香川県、愛媛県、大分県、佐賀県
2.年ごとの発見数
2000年 1体
2004年 10
2005年 1,540
2006年 2,197
2007年 1,387
2008年 1,312
2009年 1,361
2010年 1,145
2011年 675
2012年 373
ペースダウンしてます。二万体を見る日はあるのか?
これがMy first鍾馗さん。
近所にありますが、見つけた頃は瓦の鍾馗さんがあることを知りませんでした。
当時のメモには「屋根の上に何かがあった」としてあります。
一万体目はこの鍾馗さんでした。
2012/6/10 京都 ― 2012年06月16日 10時50分39秒
吉例の土曜日が雨だったため、一日ずらして日曜日に京都を歩いてきました。
本を出したものの、まだまだ訪れていない所は数多く、
あちこちにまだ見ぬ鍾馗さんが隠れているのではないかと思っています。
今回は下京区の西の端にあたる、梅小路、西七条あたりを集中的に歩きました。
本ではこのエリアからはただ1体、この鍾馗さんを紹介しています(P85 No.127)が、
実はこのあたりは全然歩いたことがない。
このエリア、およそ史跡、名所の類はなく、観光客は皆無。
私もこれまでほとんど立ち入ったことがないところですが、
空白地帯として残しておくのも気持ち悪いので、今回歩いてみました。
思いのほか古い町屋も見られ、たくさん鍾馗さんも見つかりましたが
京都のレギュラー陣ばかりで、珍しい鍾馗さんはなし。
エリアは旧市街地の外れにあたるようで、東の方はかなり町屋が目立ちますが
西大路に近づくと新しい住宅ばかりになってきます。
「しらみつぶし」探索はこのあたりまでで、これより外は古い集落を縫い歩く、
他地域と同じ探索方法に切り替えても良さそうです。
そのあとは五条通をひたすら東に向かい、五条楽園に行きました。
ネットで見つけた鍾馗さんを目当てにうろうろし、無事発見。
おまけもありました。
五条間之町西入ル 量産型#0015の突然変異?
五条楽園 明らかに奈良系です。
五条楽園 こちらは近江系?
この日歩いた距離は約30km。 地図上の赤い線です。
次はこの上あたりですかね (^^;
この日見つけた鍾馗さんは81体。
町はずれといっても沢山あるものです。
彦根の鍾馗さんマップ! ― 2012年06月25日 22時09分06秒
6月17日、彦根に行ってきました。
今回は「まち遺産ネットひこね」の皆さんからのお招きです(^^;
『まち遺産ネットひこね』は、町に残る歴史遺産を再発見して
市民や観光客に彦根の知られざる魅力を伝えていこうと活動しておられる団体で、
今年のテーマのひとつが『鍾馗』。
彦根とその周辺地域の鍾馗さんマップを作成するとともに、
秋にはそれを使ったまち歩きイベントを計画中で、
私のほうに情報提供依頼がありました。
もちろん諸手をあげて協力です。
これまでに私が彦根市内で発見した鍾馗さんは50体弱。
大部分は郊外の農村集落で、中心市街地はお寺鍾馗を数体知るのみです。
郊外は一般の町歩きにはちょっとハードルが高いし、どうかなあとも
最初思いましたが、NPOの方は既に30体近くを市街地で発見しておられ、
一度ご案内しますとのお誘いをいただきました。
降り続いていた雨も幸い上がり、
市役所に集合して、メンバーの皆さんと一緒に鍾馗探訪してきました。
彦根城を案内いただきました。
彦根は何度も来ているのですが、お城に入るのは初めて(^^;
彦根といえば言わずと知れた国宝・彦根城に日本一のゆるキャラ・ひこにゃん。
さらに町並みを再現した夢京橋キャッスルロードと一級の観光資源を
保有していて、滋賀県の町では訪れる人も多いイメージがあります。
この日も日曜日ということもあって、かなりの人手で賑わっていました。
でも案内いただいた方たちのお話では、賑わうのはそういった一画だけで
少し外れると観光客も地元の人もぐっと少なくなって、
なかなか賑わいを取り戻す手立てが見つからないのが悩みとか。
鍾馗さんは思いがけない街角に潜んでいるので、
マップ片手にいろんな人が、いろんな所を歩いてくれるといいですね。
どんなマップができるか、乞うご期待です。
この日は30体弱の鍾馗さんを案内していただきました。
以下、めぼしい鍾馗さんです。
本町
本町
中央町
腹のあたりに獣の顔があるのが不思議です。
結構多いとのことですが、またがったり、横に従えるのが通例だそうです。
この鍾馗さんの場合、中途半端なところについていて
なんとも割り切れない、釈然としない造形です。