2011/6/4 京都2011年06月20日 21時00分45秒

6月4日 京都探訪記、アップがずるずる遅れてしまいました。

コースは概ね以下の通りです。

JR桂川駅→上久世→桂離宮前→桂大橋→西京極駅南→西院→JR二条駅南→四条大宮→JR二条駅北→太子道→太秦→帷子ノ辻→嵯峨嵐山→鳥居本→大覚寺→広沢→妙心寺→千本中立売→烏丸今出川

2011/6/4 探訪コース

地図にしてみると、如何に意味のない歩き方かわかりますね。
桂川駅からゴールの烏丸今出川までは、普通に歩けば15kmくらいでしょうか。

二条駅付近までは、まあまあ目的地に向っている感じですが、
そこでいきなりコースを逸れて鳥居本まで延々と回り道。
約20kmも回り道しています。

もちろんここをご覧の皆さまは、筆者の目的をご存知だと思いますので
説明は省きます。

今回のコースは京都でも郊外、
鍾馗さんは基本的に戦前あたりに市街化された町に多く見られるため、
京都と言えども今回のコースにはあまりないだろうと予想していました。

これまでほとんど歩いたことのないエリアのため、
少しずつ空白を埋めていこうと思い立ち、少しでも
古い町の面影が残っていそうな旧道をつなぎ合わせたコースを作ってみたところ、
上記のような不思議なルートが出来上がりました。


見つけた主な鍾馗さんをご紹介します。
西京区桂楠町の鍾馗さん
桂駅の南東に位置する楠町で見つけた鍾馗さん。(#1293
初めて見るもので、細部の仕上げが実に丁寧。
作者の性格がしのばれます。


姉小路通の鍾馗さん
二条駅に程近い、姉小路通。(#1294
よくある#0063にそっくりですが、サイズは極小。
10cmくらいしかありません。


太秦_三条通の鍾馗さん
太秦・広隆寺門前の京料理店の屋根で発見。
#0596として何体か発見していますが、この鍾馗さんのポイントは腰の「知恵の輪」。
最初は針金かと思いましたが、瓦製のようです。
類例ではすべて失われており、オリジナルにこれが着いていたのかわかりませんが
不思議な意匠ですね。


有栖川_三条通の鍾馗さん
有栖川付近の三条通沿い。(#1295
この鍾馗さんは師匠・服部さんの「洛中・洛外の鍾馗」に収録されています。

鍾馗博物館に掲載したのをご覧になった服部さんから、連絡をいただきました。
「京都右京区の鍾馗さん、まだ残っていたので安心しました。これは京都に一体しかなかったので、もうなくなっているのではないかと心配しておりました。」



鳥居本の飾り瓦屋敷
嵯峨鳥居本のいちばん奥まったところにあった、飾り瓦満載のお宅。

鍾馗さんは4体確認。

飾り瓦屋敷の鍾馗さん その1
これは#0691
田辺、木津川など、京都南部で3体、類例が見つかっている鍾馗さんを
扇型の台座に取り付けて装飾品に仕立てたのでしょうか。

飾り瓦屋敷の鍾馗さん その2
こちらは#784
大阪府高槻市内で類例3体発見しています。
めりはりのある造形が特徴で、すぐに親戚とわかります。

どうやって集められてのでしょうか。


鳥居本のみみずく?
最後は嵯峨釈迦堂近くのこちら。
一見してどきっとしましたが鍾馗さんではないですね(^^;
みみずくでしょうか。

この日一日で百体弱の鍾馗さんを発見、さすが京都ですが
やはり、見つかったのは多くが旧市街。
分布図はあるところ・ないところでくっきりと分かれそうです。