八幡系 (23) 和風八幡系2010年10月13日 23時33分37秒

棟端瓦一体成形、巴瓦またぎと八幡系の条件を満たしていますが、
顔にバタ臭さはありません。

東近江市能登川町躰光寺の鍾馗さん
(東近江市能登川町躰光寺)

見ものは背景。棟端瓦の空白部分に松の木の線刻です。
道教の神様である鍾馗さんも、松の木を配すると和風に見えてきますね。

松をあしらう鍾馗さんは、これまで今日紹介する二体を見つけたのみ。


野洲市北の鍾馗さん
(野洲市北)

これも同一作者でしょう。
こちらは松を立体的にしつらえています。


東近江市五個荘簗瀬町の鍾馗さん
(東近江市五個荘簗瀬町)

こちらには背景が描かれていませんが、
顔の作りやポーズから、同一作者の可能性があります。


東近江市五個荘塚本町の鍾馗さん
(東近江市五個荘塚本町)

今回の和風テイストの三体は、
寺本仁兵衛かもしれないという、この鍾馗さんから
派生していったのでは?と推測(憶測)しています。