2009/1/23 名古屋市南部~七宝町2010年01月24日 23時17分31秒

名古屋市港区といえば、地元の人間の抱くイメージは
工業地帯、さらに考えても西部の干拓地に広がる田園といったところで
鍾馗さんを探すような古い集落があるとはあまり思わないでしょう。

確かに、東海道も宮宿(現在の熱田区)から先は七里の渡しで
桑名まで海路となっており、港区付近はそれ以降の新田開発で
陸地になってきたところのようです。

それでも国土地理院のサイトで閲覧できる
昭和21年頃の航空写真を見ると、R154千年交差点あたりから、
西へ一直線に集落が続いています。
典型的な街村に見える集落は
名古屋競馬場の手前で南側に折れながら継続して
寛政町、善進町あたりまで途切れず続いています。

今回はこの集落を皮切りに、船頭場、江松、下之一色
岩塚、万場、千音寺など、名古屋市南西部の集落を訪ね歩いてきました。
農村集落、漁師町、宿場町とバラエティ豊かなラインナップ。

ただし、名古屋市の鍾馗さん分布は南東部の緑区、南区に偏在していて
それ以外ではほとんど見つからないのが経験的に分かっており、
今回はその空白地帯を埋める鍾馗さんが少しでも見つからないか
不安8割、期待2割のお出かけでした。


結論
ほとんどありません。やはり空白地帯でした。

35km歩いて見つかった鍾馗さんは8体。
それも平凡な新しいものだけ。
今回の探訪記は写真なしとなりました。

歩いた印象でそれなりに見ごたえのある古民家は残されているだけに、
このあたりには瓦鍾馗の文化は伝わらなかったのでしょう。