2008/11/29 八尾市、東大阪市2008年12月05日 23時53分24秒

八尾市小阪合町の三連鍾馗
大阪府内はまだまだ未訪地が残っていて楽しみですが、三河の地から出かけるには交通費がかさみます。
快晴の土曜日、近鉄恩智駅を起点に河内山本、若江を経由して東花園駅までを歩きました。
このあたり、ほぼ市街化され新興住宅が立ち並んでいますが、それでもところどころに田畑があったりし、目指す古民家もかなり残されています。

鍾馗さんも期待してた以上に見つかり、大満足の一日となりました。

圧倒されたのは写真の鍾馗さん。
三尊仏のように並んで睨みをきかせています。
本尊が大きく立派で、脇侍2体もポーズが微妙に異なります。
これだけ睨まれては並みの鬼では近づけませんね。

2008/12/7 弥富市、愛西市、津島市他2008年12月08日 21時08分20秒

鳴海町の失われた鍾馗さん
愛知県の西端、木曽川左岸に沿った地域、あまり鍾馗さんの匂いはしませんが出かけてみることにしました。
弥富駅から北上、佐屋、津島、美和から甚目寺まで。 基本的には名鉄津島線・津島街道に沿ったルートです。
歩いた距離は約30km、見つけた鍾馗さんは4体!と、ほぼ徒労の一日でした。
口直しにと帰りに途中下車して鳴海周辺を歩いてみましたが
以前見つけた鍾馗さんのいくつかがなくなっており、こちらも寂しい結果となりました。
鳴海宿内にあった写真の鍾馗さんも更地となっており、家と運命を共にしたようです。

屋根神さまと鍾馗さん2008年12月08日 21時15分26秒

愛知県には「屋根神さま」という風習があり、
民家の屋根に小さな祠を祀り、隣近所で守っておられるとのこと。
研究されている方のHPを見ると、名古屋市西区あたりが分布の中心で市内北部に多いようです。
一方鍾馗さんは名古屋市では南部、緑区と南区に集中し、北部ではほとんど見られません。
戦災でほとんど旧家が残っていない中心部はさておき、岐阜へ向かう美濃路などかなり古い町並みが残されているのですが、鍾馗さんを見ることはありません。

昨日、津島市内の街道沿いに屋根神さまがあるのを見て
何となく気がつきました。

どうも、鍾馗さんのあるところには屋根神さまはなく、
屋根神さまのあるところに鍾馗さんははない、という関係があるような気がします。

「屋根神さま」を祀る理由はよく知らないのですが、厄除けとしての意味があるとすれば分布が重ならないことにも何となく納得がいきます。

めおと鍾馗 その22008年12月09日 00時02分57秒

大津市坂本 めおと鍾馗
そういえばもう一つあったのを思い出したので。

大津市坂本

鍾馗さんびいきになってしまって申し訳ない気はしますが・・
はっきりいって不気味。

2008/12/13 茨木市、高槻市2008年12月14日 20時26分02秒

高槻市西面中の鍾馗さん
青春18きっぷのシーズンとなり、遠出にはうれしい季節です。

13日土曜日はJR茨木駅を始終点とする周回コースで 沢良宜、唐崎などを回りました。

新興の住宅や工場地帯に埋もれるように古くて重厚な民家が集まった集落が点在しており、この地域が昔から豊かであったことを思わせます。
地図を駆使して拾い出したそれらの集落を結んで歩きます。
集落間の距離は1kmにも2kmにもなるため、効率は悪いですが歩いて回る以外に良い手がありません。
この日も数は少ないものの面白い鍾馗さんがいくつか見つかりました。

極彩色!2008年12月15日 20時52分54秒

高槻市柱本の大黒様
土曜日の鍾馗探索中の副産物。
遠目には蔵の壁面にくっついた土色の物体にしか見えず、スルーしました。
その先の家でも蔵の壁面に2体ほど漆喰の大黒さんがあるのを見つけました。
瓦製の大黒様は珍しくないのですが、続けて出現したのと、漆喰製は珍しいので、もしやと思って引き返して望遠レンズを向けてみるとご覧のとおり、極彩色の大黒さんでした。

それほど大きいものでなく、どちらかといえば床の間に安置したほうが似合うような気がします。

近所が大黒さんを飾るのを見た家人が
「それではうちも」と、床の間から持ち出して
無理やり壁にはめ込んだのでは?と想像してしまいました。

高槻市柱本3丁目。

2008/12/20 守口市、摂津市、寝屋川市2008年12月22日 22時31分17秒

摂津市鳥飼下の鍾馗さん
二週連続の大阪。
いろいろと節約に努めますが、18きっぷで全部往復していては、特に日の短い冬場は現地での時間が確保できなくなってしまうため、どうしても車を併用したりして財布を傷めます。

それはさておき、今回の起点は谷町線守口駅 8:30。

このあたり、国土地理院で公開されている昭和20年代の米軍航空写真を見ると、明らかに農村と思われる集落が点々と連なっています。
ほとんどの集落に現在も寺院が存在していることを確認し、いざ出陣です。

北上し、鳥飼大橋で淀川を渡ります。左は近畿自動車道ととてつもなく車の多い幹線道路、右はモノレールに挟まれた歩道を心細い思いでてくてく。

淀川右岸に沿って古い集落を拾いながら北上後、淀川新橋を渡って再び左岸へ。
こちらは鳥飼大橋にくらべればずいぶん交通量は少ないようです。
今度は淀川左岸を南下。再び鳥飼大橋付近まで戻った後、折り返して寝屋川市駅まででゴール 14:30。
全工程約30km。
予定では、さらに足を延ばして香里園駅まで行くつもりでしたが、タイムアップとなりました。

行きつ戻りつ、何とも無駄なコース取りですが、細かい集落を漏れなく回ろうとすると、どうしてもこんな歩き方になります。

淀川を毎日々々、1千万人くらいの方が渡っているのだと思いますが、そのうち、歩いて渡る人はどれくらいいるのでしょうね。
肝心の鍾馗さん、数はそこそこありましたが、珍しい鍾馗さんは少。

ただし、リンクの鍾馗さん
#134
これまでは新しくて数の多い、どちらかといえば面白みのない鍾馗さんだと思っていましたが、最近大阪で、微妙に姿の異なるバリエーションをやたらと見つけます。
なかなか詳しく調べる時間もないのですが、この鍾馗さんをとことん追究するのも面白そうです。

屋根神さまと鍾馗さん つづき2008年12月23日 23時52分29秒

名古屋周辺鍾馗さん分布マップ
名古屋周辺の鍾馗さん分布マップを掲載します。

赤いラインが歩いたルートです。
こうしてみるとまだまだ歩いていないところばかりですが。

地図上で赤いラインが目立つ=鍾馗さんが少ない
ということになります。
名古屋市内では他地区に比べ住宅の更新が進んでいることも理由のひとつでしょうが、緑区/南区を除けば古民家にもほとんど鍾馗さんが飾られることはないようです。
屋根神さまとの住み分けについて、軽々に結論は出ませんが、面白いテーマになりそうです。

なお、●や★が鍾馗さんの位置ですが、赤色系ほど希少な鍾馗さんです。

2008/12/26・27 岡山県駆け歩き2008年12月29日 19時48分15秒

赤穂市塩屋の鍾馗さん
今年最後の鍾馗探訪は岡山県遠征。

これまで徳島県で見つけたことはありますが、連続的に見つかる分布域の西限は兵庫県龍野市あたりでした。
岡山県内各地には古い町並みも多く残され、古くから豊かな土地柄ですので、鍾馗さんも探せば見つかるのではと以前から思っていました。

年末の休みを使って、かねてからの計画を実行に移しました。
これまでまったく探したことがないため、今回はなるべく多くの町を訪問したく、いつもとは違って車を使った旅。
地図やいらかぐみの皆さんのホームページなどを参考に
ピックアップした訪問地は以下の27か所。
県南部を東から西までひととおり回ります。

庭瀬(岡山市)、妹尾(同)、早島(早島町)、
天城(倉敷市)、矢掛(矢掛町)、小田(同)、
井原(井原市)、高屋(同)、金浦(笠岡市)、
笠岡(笠岡市)、富岡(同)、寄島(浅口市)、
玉島(倉敷市)、連島(同)、呼松(同)、
下津井(倉敷市)、児島田の口(同)、八浜(玉野市)、
郡(岡山市)、西大寺(同)、牛窓(瀬戸内市)、
福岡(瀬戸内市)、伊部(備前市)、片上(同)、
尾崎(赤穂市)、赤穂(同)、塩屋(同)

これだけを二日間で走り回る、大変忙しい旅となりました。
さすがにすべてを歩くことはできず、車からきょろきょろしただけのところもいくつかあります。


結果は というと・・
見つけた鍾馗さんは一対二体のみ。
それも最後の最後、赤穂市塩屋。 兵庫県やがな~


二日目の夕方、たいがい疲れてスルーしようかとも考えていた塩屋の町を、「せっかくだから」と歩いてみたら待っていてくれたのが写真の鍾馗さんです。

帳面を合わせていただいた、という感じでしょうか。
軽くおじぎをして写真に収めました。